研究課題/領域番号 |
19H01961
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
深町 康 北海道大学, 北極域研究センター, 教授 (20250508)
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研究分担者 |
大島 慶一郎 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30185251)
二橋 創平 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (50396321)
伊東 素代 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(北極環境変動総合研究センター), 副主任研究員 (60373453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 海氷 / 北極海 / 海氷厚 / 係留観測 / 衛星観測 |
研究開始時の研究の概要 |
北極海の太平洋側海域では夏季の海氷域の減少が近年になって特に顕著に見られているが、その要因は未だに良く解明されていない。その理由の一つは人工衛星データから正確に把握できる海氷の面積に較べて、その厚さの実態把握が不十分なことである。本研究ではこの海域における10 年以上の長期に渡る海氷・海洋の現場観測による海氷厚などのデータと衛星マイクロ波放射計データから見積られる海氷生産量のデータなどを用いて、海氷の力学過程(海氷同士の衝突と重なりによる氷厚の増加)と熱力学過程から決まる冬季の海氷厚分布の実態を明らかにし、それが夏季の海氷分布とどのように関係しているかを調べ、この海氷減少の要因を明らかにする。
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研究実績の概要 |
日本の研究船での海中設置の測器の回収は叶わなかったが、アラスカ大学フェアバンクス校の研究協力者によって、2021年夏季に測器の回収を無事に行うことが出来た。これで、東部チュクチ海アラスカ北部沿岸域での海氷・海洋の時系列データの長さは12年分(2009-2021年)となった。 同海域におけるこれまでの海洋の係留観測データ(2009-2019年の10年分)を、衛星観測から導出した海氷生産量データ、大気データと共に用いて、同じ北東風に起因する潜熱と暖水の湧昇によってこの海域に出現する開氷・薄氷域(高海氷生産量域)の特徴と海洋の状態、およびそれらの近年の変動などについて調べた。海氷生産量と暖水の湧昇については、年々変動が大きく、顕著な長期トレンドは無いことが明らかになった。また、夏季から秋季にかけての水温が近年上昇していること(特に、2016年以降)、暖水が長期に渡って存在することにより秋季の結氷開始時期が遅くなることと北極海盆への熱輸送量が増加することも明らかになった。更に、大西洋に起源を持つ暖水の湧昇によって結氷開始時期の遅延が長くなる場合も見られた。近年の水温上昇については、ベーリング海やチュクチ海のローカルな影響だけでなく、リモートな影響もあることを示している(Hirano, Fukamachi, Ohshima et al., 2022, Progress in Oceanography)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
測器の回収は実施できたが、データのダウンロードについては、我々がアラスカへ渡航する条件が整わなかったことから、まだ実施できてはいないため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はまず、2023年夏季にアラスカへ渡航し、観測データのダウンロードを実施する。その後、これまでのデータと合わせて12年分の海氷厚データを用いて解析を実施する。
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