研究課題/領域番号 |
19H01969
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
重 尚一 京都大学, 理学研究科, 准教授 (60344264)
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研究分担者 |
広瀬 正史 名城大学, 理工学部, 准教授 (40392807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 地形性降雨 / 衛星搭載降水レーダ / 地形性降水 / 熱帯降雨観測衛星 / 雲解像モデル |
研究開始時の研究の概要 |
学術的にも防災の観点からも重要な小規模急峻地形の降雨への影響については、高い水平分解能を持つ雨量分布の観測データが不足しているため気候学的な平均描像すら得られていない。また、降水現象を計算機で再現する従来の雲解像モデルでは、小規模急峻な地形上における降雨が再現できておらず、小規模急峻地形の降雨への影響の理解が進んでいない。本研究は、衛星搭載降雨レーダの16年に及ぶ長期観測データから降雨量の高解像気候値マップを作成し、特徴的な地形性降雨を同定する。さらに、小規模急峻地形における降雨の数値実験を実現できる雲解像モデルを開発し、降雨量気候値マップで同定した地形性降雨についてメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
山岳域で高解像度な降水分布を得る唯一の手段と考えられている熱帯降雨観測衛星搭載降雨レーダ(TRMM/PR)および全球降水観測計画二周波降水レーダ(GPM/DPR)を用いて、降水量の多い熱帯および高緯度沿岸域の降水分布を明らかにし、そのメカニズムをモデルも用いて明らかにした。また、山岳域で高高度まで広がって、降水量推定の大きな誤差の要因となるブラインドゾーン(衛星降水レーダが降水を捉えることができない地表近くの高度層)の問題を低減する手法の開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱帯沿岸降水の日周期が環境場の下層風でどのように変わるのかを示し、とくに強風時における海陸間の加熱差によって励起された重力波の役割をモデルで明らかにした。高緯度高緯度沿岸山岳域では、発生頻度は極めて小さい豪雪がもたらす降雪量は、衛星搭載雲レーダが検出した全降雪量の半分近くを占めており、豪雪が気候値に重要な貢献をしていることがわかった。ブラインドゾーンの問題を低減することにより、これまで見逃されていた浅い降水の検出を可能にするとともに、および地面付近で増加する降水量の推定を可能にした。手法の一部は、データ生成のために運用されているアルゴリズム最新版の実験的な変数として組み込まれた。
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