研究課題/領域番号 |
19H01995
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
八木 貴志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究グループ長 (10415755)
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研究分担者 |
太田 健二 東京工業大学, 理学院, 准教授 (20727218)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 高圧 / 高温 / マントル / コア / 熱物性 / 熱伝導 / 比熱 / 体積熱容量 / 熱伝導率 / 比熱測定 / 比熱容量 / 超高圧 / 超高温 / 地球深部 |
研究開始時の研究の概要 |
地球深部条件に匹敵する高温・高圧下にある物質の比熱測定例は皆無であり、このデータの欠落が地球内部の伝熱描像に大きな不確かさをもたらしている。本研究では、サーモリフレクタンス法と呼ぶ光温度計測技術とパルス光と変調光による同時加熱技術を組み合わせることで、ダイヤモンドアンビルセル内に封入された高圧・高温条件にあるサンプルの単位体積当たり熱容量の直接測定技術を開発し、地球深部物質の比熱値の温度・圧力依存性を明らかにする。本研究で得られる実験データは、核からマントルに至る地球内部の温度分布の精密化、地球の熱進化の過程解明、マントル対流やダイナモシミュレーションの精緻化に重要な役割を果たす。
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研究成果の概要 |
本研究は、高温・高圧条件の体積熱容量の計測技術を開発し、地球核やマントルの熱物性について温度軸と圧力軸の両面から依存性を明らかにすることが目的である。マントル下部の主要鉱物と考えられるFe含有ペロブスカイトおよびポストペロブスカイト相とMgO ペリクレース、比熱容量計測において金属反射層として重要なPt、さらに地球核の熱進化の解明に重要なhcp鉄について、超高圧(最高170 GPa)・超高温(最高2900 K)における熱物性値の詳細な温度・圧力依存性を得ることに成功した。これらの成果をもとに地球核からマントルに至る熱伝導の描像に大きな手掛かりが得られつつある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、地球の中心がどのようになっているのか、そして過去および将来の地球がどのように変化をしていくのかを、マントルや核の類似の条件で熱物性値を計測して解明するものです。マントル物質や地球核と考えられる鉄の熱伝導率の計測に成功し、これらのデータは原始地球からの現在までの進化の過程やマントル対流の解明などに貢献します。 また本研究で開発した技術は、約200万気圧かつ数千ケルビンという超高温高圧で物質がどのようにふるまうかを知ることができるものであり、新物質や新物性の探索・解明に役立つことが期待できます。
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