研究課題/領域番号 |
19H02003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
東 真太郎 東京工業大学, 理学院, 助教 (60771293)
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研究分担者 |
野村 龍一 京都大学, 白眉センター, 特定准教授 (40734570)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | レオロジー / 高温高圧 / 変形実験 / D''層 / ポストペロブスカイト / ペリクレース / 下部マントル / 結晶方位選択配向 / 回転式ダイヤモンドアンビルセル / 最下部マントル / 超高圧 / 高圧 / フェロペリクレース |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では地球内部の核とマントルの境界層(D''層)に相当する超高圧下での変形実験を,我々グループが開発した回転式ダイヤモンドアンビル装置によって行う.この変形実験は,マントル対流の根源的な領域であるD''層での地震波異方性の原因や変形特性を解明することにより,その領域における流動方向,力学的構造(惑星内部やある特定の領域の強度プロファイル),その進化を理解することを目標としており,地球内部全体のダイナミクスとその進化の理解にもつながることが期待される.
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研究成果の概要 |
地球マントルの最下部に位置するD''層の変形特性を解明するため、開発した変形装置「回転式ダイヤモンドアンビルセル」とD''層を構成する鉱物(ポストペロブスカイト、ペリクレース)を用いた超高圧大ひずみ変形実験に挑戦した。D''層の圧力条件(120 GPa)でペリクレースの変形実験を行うと、変形とともに結晶の方位が特定の方向に揃っていくことが確認された(結晶方位選択配向)。この結果から、観測で確認されているD''層の地震波異方性にペリクレースの変形が大きく寄与している可能性が示された。一方ポストペロブスカイトの結果は、回転式ダイヤモンドアンビルセル中での合成の成功に留まった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震波観測から最下部マントル(D''層)では、地震波の異方性(地震波の伝わる方向、振動方向によって速度が異なる現象)が認められている。この一因として、D''層を構成するとされるポストペロブスカイトやペリクレースの変形による結晶方位が揃うこと(結晶方位選択配向)が考えられてきた。その中で、我々はペリクレースを実際のD''層の超高圧条件(120 GPa)で変形実験をすることで、変形によって発達する結晶方位選択配向を明らかにし、ペリクレースはD''層を占める体積が比較的小さいにも関わらず、観測される地震波異方性に大きく寄与していることを示すことができた。
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