研究課題/領域番号 |
19H02021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2020-2021) 東京工業大学 (2019) |
研究代表者 |
荒尾 与史彦 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (40449335)
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研究分担者 |
久保内 昌敏 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (00186446)
川田 宏之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20177702)
細井 厚志 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60424800)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | グラフェン / 量産化 / メカノケミカル法 / 複合材料 / メカノケミカル反応 / ナノコンポジット / 繊維強化プラスチック / メカノケミカル / 強度 / 剥離分散 / 長期耐久性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、新規に見出したメカノケミカル反応制御によって、溶媒に可溶な高アスペクト比グラフェンを創出し、分子レベルで分散している分散液を熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂に混合・複合化することで、高強度、高延性を両立し、かつ長期耐久性を有するナノコンポジットを作製する技術を確立することを目的とする。メカノケミカル反応の分子シミュレーションをすることで、グラフェンの新しい反応とその複合物を提案するとともに、その応用として、新規グラフェンを構造材料のアンチエイジング材料として応用する。
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研究成果の概要 |
ナノ強化による複合材料の機械的特性の向上をはかることを目的に、ナノ材料の一つであるグラフェンを量産化させるプロセスを構築した。グラフェンはグラファイトを剥離して薄層化することで得られる。液中でグラファイトを剥離してグラフェンを取り出す液相剥離法が最も安価にグラフェンを量産化できる。本研究では、液相剥離法の前処理方法として、塩と黒鉛の混合物をボールミルによりメカノケミカル反応させることで、グラファイトが液中で溶けるように剥離分散することを見出した。これにより低沸点溶媒への分散が可能となり、可溶性グラフェンを用いることで繊維強化プラスチックの更なる機械的特性の向上を確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフェンは溶媒へ分散性が悪く、プラスチック材料へのナノ分散は極めて難しい。本研究では、グラファイトを粉砕する際に生じるラジカルに弱酸からなる塩を吸着させることで、極性溶媒にエッジ改質黒鉛を浸漬させた場合に溶けるように剥離分散することを見出した。用いる塩はクエン酸カリウムや酢酸カリウム等、汎用の塩でよく、プロセスはボールミルでよいため、低コストで改質グラフェンを量産化できる。可溶性グラファイトを利用した機能性コーティングなどの応用が期待できる。
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