研究課題/領域番号 |
19H02026
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
琵琶 志朗 京都大学, 工学研究科, 教授 (90273466)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
|
キーワード | 機械材料・材料力学 / 超音波 / 非破壊評価 / 密着欠陥 / ガイド波 / 高調波 / 周波数ミキシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、薄肉構造を伝わる超音波(ガイド波)の密着欠陥(閉口した欠陥)における非線形散乱挙動を理論的、実験的に明らかにすることによって、欠陥の有無や性状(寸法、密着度)を非破壊的かつ高感度に評価できる新しい原理の確立につなげることを目的として、効率的解析法の定式化によるガイド波非線形散乱挙動の数値解析や、模擬的な密着欠陥を含む平板試験片を用いたガイド波非線形特性の実験的検討を行う。
|
研究成果の概要 |
密着欠陥におけるガイド波の非線形散乱挙動を明らかにし、新しい非破壊評価原理の確立に向けた基礎的知見を得るための理論的、実験的研究を行った。具体的には、閉口き裂によるラム波高調波発生の数値解析を行い、き裂部の共振が高調波発生に大きく影響することを明らかにした。また、平板の突合せ接触部および疲労き裂におけるラム波の高調波発生および周波数ミキシング(和・差周波数成分の発生)の測定を行い、ラム波の分散性を考慮して欠陥で生じた非線形信号を識別できる可能性があること、ラム波交差位置を走査しながらミキシング成分を測定することで欠陥の存在や位置を同定できる可能性があることなどを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
閉口き裂におけるラム波高調波発生に及ぼすき裂部共振の影響を詳細に明らかにしたこと、平板の突合せ接触部と疲労き裂に対してラム波高調波発生や周波数ミキシングを実験的に調べたことなど、まだ未解明の部分が多い密着欠陥によるガイド波非線形散乱挙動に関して理論的、実験的に興味深い結果を得たことに学術的意義がある。本研究の成果は、健全性の確保が社会的に重要な航空機や各種プラントで用いられる平板やシェルなどの薄肉部材に生じる欠陥を非破壊的かつ高感度に検出、評価する方法を充実させるための基礎的知見と位置付けられる。
|