研究課題/領域番号 |
19H02051
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
上坂 裕之 岐阜大学, 工学部, 教授 (90362318)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | PVD / 硬質薄膜 / 小ロット生産 / マグネトロンスパッタリング / HiPIMS / TiN / スパッタリング / 硬質膜 / DLC / 超高速成膜 / 一個流し |
研究開始時の研究の概要 |
硬質炭素系・窒化物系コーティングは優れたしゅう動特性を持ち,機械要素のしゅう動部,工具,金型などへの適用が着実に広がってきた.しかしながらその成膜プロセスは従来,大型容器内での低速・大量(100-1000個)・非インライン処理であるため,人手のかかる工程であった.今後の生産年齢人口減少に対応した,プロセスの自動化,IoT/AI活用,省人化のためには,従来工程から小型容器内での超高速・1個流し / 小ロット・インライン成膜(=ジャストインタイム生産)に移行するのが望ましい.そのような成膜技術革新を推進するために,本研究では「一個流し対応スパッタリングベース超高速PVD技術」の研究を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,棒状基材の全周を包囲する円筒ターゲット内面に沿ったマグネトロン放電を用いて,基材外周に対するMS(Magnetron Sputtering)成膜を行った.試作した装置を,DC放電モードで駆動した場合(DCMS法)とハイパワーインパルス放電モードで駆動した場合(HiPIMS法)の比較を行った.具体的には,円筒ターゲットをTiとし窒素含有雰囲気下でTiN成膜を行った.DCMSおよびHiPIMS法において,同一のターゲット電圧(-400V)および平均電力密度(3.66 W/cm2)の放電を得た.鋼材棒(直径10 mm,長さ80 mm)の外周に製膜されたTiN膜を比較した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はPVDコーティングの一個流し・小ロット生産への適用を目的とした.そのために必要な高速成膜化のための手段として,棒状基材の全周を包囲する円筒ターゲット内面に沿ったマグネトロン放電による,基材全周からのスパッタ成膜を考案した.このような基材包囲型MS(Magnetron Sputtering)装置による硬質膜堆積の事例はない.本研究は,基材包囲型MS(Magnetron Sputtering)装置の一個流し・小ロット生産への適用可能性と技術的課題を明らかにした.また,基材包囲型MS(Magnetron Sputtering)装置のHiPIMS駆動を学術的に明らかにした.
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