研究課題/領域番号 |
19H02054
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
神田 岳文 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (30346449)
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研究分担者 |
山口 大介 岡山大学, 自然科学学域, 助教 (00735657)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 圧電アクチュエータ / 圧電振動子 / 極低温 / マイクロアクチュエータ / アクチュエータ / トランスデューサ / 超音波振動子 / 圧電材料 / 低温環境 |
研究開始時の研究の概要 |
極低温環境下で動作する小型アクチュエータは、分析装置やエネルギー機器などで用いられる駆動機構への応用が期待される。本研究では、液体ヘリウム温度付近で強磁場環境を用いる測定装置の試料回転機構への応用を目的とした非磁性・非接触を特徴とする小型の駆動機構を、あらたな振動子構造を持つ圧電アクチュエータにより実現することを目標とする。駆動源となる圧電振動子について、構成材料の温度依存性を利用した予圧印加機構を導入し小型化に適した構造を実現する。さらに、冷媒であるヘリウムを粘性流体とした浮上機構において、圧電振動子先端に生じる音響流により回転駆動を得る。これらにより極低温下で動作する小型の機構を実現する。
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研究成果の概要 |
低温環境に対応した圧電アクチュエータによる小型の非磁性・非接触駆動機構を実現するために、極低温環境用アクチュエータの小型化を実現する新たな予圧機構を用いた圧電振動子構造、極低温環境下でヘリウム中での音響放射圧を利用した浮上機構、さらにヘリウム中での音響粘性力を利用した小型の駆動機構の検討の3点について研究を行った。原理検証と設計を目的とする解析結果に基づき振動子、機構の製作を行い、窓付きクライオスタットを利用して極低温を含む温度環境での評価を行った。一般には極低温環境での利用が難しい圧電素子を用いてマイクロアクチュエータや小型の駆動機構の構成が可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エネルギー関係などの産業応用分野や先端的な科学計測の分野では、20 Kから4.5 K程度の低温領域で用いることのできる小型アクチュエータが必要とされ、圧電素子などの小型の固体アクチュエータを駆動源とすることによる機器の大幅な小型化や高度な制御性の実現は、極めて重要な課題である。低温、特に極低温下では、圧電アクチュエータの性能は大きく低下する。本研究では、極低温環境での使用に適しマイクロ化が可能な予圧印加構造を持つ圧電振動子の有効性を示し、さらに非接触式の駆動を可能とする機構を実現するうえで重要な知見を得た。これらの成果は、低温環境用の小型の非磁性・非接触駆動機構の実現に寄与すると考えられる。
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