研究課題/領域番号 |
19H02057
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田坂 裕司 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (00419946)
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研究分担者 |
PARK HYUNJIN 北海道大学, 工学研究院, 助教 (00793671)
村井 祐一 北海道大学, 工学研究院, 教授 (80273001)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 混相流 / 流れの遷移 / レオロジー / レオメトリ / 乱流実効粘度 / 分散気泡 / 実効渦粘度 / 気泡対流 / 気泡流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では,解明されつつある層流から乱流への遷移過程を,混相流において新たに記述することを目指す.これにより,実現象で見られる種々の流れの予測が可能となる.4年間の研究期間において,遷移過程に生じる渦と気泡との相互干渉挙動の理解と,剪断流中に置かれた気泡が運動量伝播に及ぼす影響の局所レオロジーとしての理解を大きな2本の柱として研究を実施する.これらの成果を持ち寄り,上記の遷移過程の記述に繋げる.
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研究成果の概要 |
微細気泡を含む混相流体の流れの遷移を記述するため,流れの可視化実験,および気泡懸濁液の非定常剪断下におけるレオロジー物性評価を行った.流れの可視化では,管内流れと気泡注入による浮力対流を採り上げた.管内流れでは,撹乱として加える水に蛍光染料を混ぜることで,撹乱の移流と微細気泡とを同時に可視化した.結果から,撹乱が移流する過程でヘアピン状の渦列を形成する場合,微細気泡が渦列に取り込まれ,その結果としてより小さな撹乱で孤立乱流塊の生成が行われることを示した.レオロジー物性評価では,速度分布計測を基にした線形粘弾性解析により,せん断強度とせん断の変動時間スケールに対する実効粘度の変化を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レイノルズの実験から100年以上の時を経て,流れの遷移研究は結実に向かいつつある.一方で,自然界および工業界で見られる流れの多くが分散相を含む混相流体であり,連続相が作る流れ構造との相互干渉により,その遷移過程は単なる単相流れからの摂動では予測できない.本研究で取り組んだ,分散相の効果をレオロジー物性の変化として捉える手法,ならびに,精緻な可視化観察による乱流遷移初期過程における渦構造と微細気泡の相互干渉の理解は,今後,研究を多方面に拡張する上での重要な考え方,ならびに実例になると考えている.
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