研究課題/領域番号 |
19H02065
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
矢野 猛 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60200557)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 希薄気体 / 流体力学 / 境界層 / Boltzmann方程式 / 境界条件 / 分子気体力学 / 非平衡流れ / Knudsen層 / 漸近理論 / 半無限境界値問題 / 非平衡 / 分子動力学 / 空間多次元流れ / ボルツマン方程式 / 気液界面 |
研究開始時の研究の概要 |
固気・気液の境界面近傍の気体の非平衡効果を、界面におけるすべりの境界条件を通して、界面から離れた領域を支配する流体力学方程式の解に取り込む理論はおおむね完成されている。しかしながら、その理論は、界面に対する法線方向の座標に強く依存する1次元的非平衡流れを扱う。一般に、界面近傍には様々な2次元的あるいは3次元的非平衡流れが生じ得るが、これに対応するすべりの境界条件に対する研究は不十分である。本研究では、空間2次元あるいは3次元のボルツマン方程式の境界値問題の精密な数値解を求め、その解の非平衡な振る舞いの特徴を明らかにし、空間多次元性非平衡流れと流体力学方程式の解を接続する理論を構築する。
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研究成果の概要 |
BKW方程式にしたがう固気・気液の境界面近傍の気体の空間多次元性非平衡流れに対して、数値解析と理論解析を併用して、その特徴を明らかにした。とくに、軸に直交する方向に調和振動する同軸2重円筒間を満たす希薄気体を考えて、円筒表面近傍の気体の振る舞いを詳細に調べ、速度すべり、温度のとび、および曲率の効果について特徴を示した。さらに、BKW方程式の線形分散関係を注意深く再検討し、円筒表面近傍のせん断波についても特徴を明らかにし、空間多次元性非平衡流れとの対比に有用であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、空間2次元のボルツマン方程式の境界値問題の精密な数値解を求め、その解の非平衡な振る舞いの特徴を明らかにした。これによって、ボルツマン方程式の多次元問題の解に対する数学的な理解と物理的な理解の向上、すべりの境界条件の定式化に利用可能な精度で多次元問題を解くための計算技術の発達などにおいて、学術的かつ社会的な意義をもつ。
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