研究課題/領域番号 |
19H02070
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
高比良 裕之 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80206870)
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研究分担者 |
小笠原 紀行 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00552184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | 混相流 / 気泡 / キャビテーション初生 / 集束超音波 / 後方散乱 / マルチスケール解析 / 準安定状態 / キャビテーション / Ghost Fluid法 |
研究開始時の研究の概要 |
高強度集束超音波を利用した医療技術では,集束超音波によるキャビテーション初生と,その後の気泡クラウドの成長崩壊機構の解明が不可欠である.本研究では,レーザ誘起気泡界面での集束超音波の後方散乱により形成される位相反転膨張波を用いて,極めて短時間に液体中に局所的に準安定状態を作り出すことにより,キャビテーション気泡クラウドを目標の位置に生成し,キャビテーション初生圧力を直接計測するという独自の実験手法,ならびに気泡核の成長モデルとGhost Fluid法を組み合わせた独自の数値解析手法を用いて,キャビテーション初生と気泡クラウドの成長崩壊の物理を解明するものである.
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研究成果の概要 |
集束超音波の気泡界面での後方散乱を利用してキャビテーションを発生させ,水中でのキャビテーション初生圧力を計測するとともに,その温度依存性を実験及び理論的に明らかにした.また,水中及びゼラチン中での気泡クラウドの成長・崩壊を解析し,超音波の散乱体として用いる気泡の大きさや形状が,気泡クラウドの成長・崩壊に及ぼす影響を明らかにした.さらに,気泡力学による微視的解析とGhost Fluid法とLevel Set法による巨視的解析を融合したマルチスケール計算手法を開発した.本手法により,実験で観測された気泡クラウドの形成過程を予測可能であることを示すととともに,気泡クラウドの形成機構を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
極めて短い時間内に非常に局所的に強力な負圧を作用させる方法として,集束超音波(HIFU)のレーザ誘起気泡界面での後方散乱を利用して,キャビテーションを発生させる方法を確立した.本実験手法により,キャビテーション初生圧力の計測,ならびに,HIFU中での気泡クラウドの成長崩壊の解析が可能となった.また,気泡力学に基づき実験における気泡核の成長を理論的に予測する手法ならびに気泡核の成長モデルとGhost Fluid法を組み合わせたマルチスケール計算手法を開発した.本実験ならびに数値計算結果は,キャビテーション初生の予測に有用であり,キャビテーションを用いた医療応用に有用な知見を与えるものである.
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