研究課題/領域番号 |
19H02076
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黒瀬 良一 京都大学, 工学研究科, 教授 (70371622)
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研究分担者 |
立花 繁 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 上席研究開発員 (50358496)
横森 剛 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (90453539)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 燃焼騒音 / 希薄予混合火炎 / 旋回火炎 / 水素燃焼 / 乱流 / 壁面 / 計測 / 数値シミュレーション / 予混合火炎 / 実験 / 数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
航空機用や産業用に用いられるガスタービンエンジンから発生する騒音は,ファンや排気ジェットを音源とする流体騒音と燃料/酸化剤の発熱反応を音源とする燃焼騒音とに大別される.近年,流体騒音の低減が着実に進んでいる一方で,燃焼騒音の寄与率が急激に上昇し,その低減が喫緊の課題とされている.しかし,燃焼騒音については,その発生メカニズムすら十分に理解されていない.また,燃焼騒音は壁反射や乱流渦等の外的因子により変調するが,その影響についてはこれまで議論されていない.本研究では,水素の乱流希薄予混合旋回火炎を対象に実験と数値解析を併用することより,燃焼騒音の発生・変調メカニズムを明らかにすることを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,精巧な実験と高精度の数値解析を併用することより,燃焼騒音の発生・変調メカニズムを,特に壁面の影響に着目して明らかにすることを目的とした.本研究により,騒音スペクトルの音圧レベル(SPL)のピークは,壁面を設置することにより不明瞭になり,その特性が壁面と火炎の距離に応じて変化することが分かった.また,この変化が壁面と接触することにより火炎形状が変化し,火炎から直接放出される音波の特性が変化することや,その火炎から直接放出された音波が壁面反射波と干渉することに起因することを明らかにした.さらに,開発した数値解析手法が燃焼騒音特性に及ぼす壁面の影響を精度よく予測可能であることを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
燃焼騒音に関する研究の歴史は古く,数多くの研究が存在するが,そのほとんどは火炎から直接発生する直接燃焼騒音に関するものであり,壁面や周囲乱流渦等の外的因子の影響を受けて変調する間接燃焼騒音に関するものは極めて数少ない.本研究は,間接燃焼騒音の中でも特に取り扱いが困難な壁面の影響に着目し,そのメカニズムの一端を明らかにしたものであり,学術的意義は極めて高い.また,本研究において確立した数値解析手法は,様々な燃焼機器から生じる燃焼騒音,ひいては燃焼振動の特性を高精度に予測可能であり,脱炭素社会の実現につながる水素燃料利用促進技術の開発にも大いに役立つことが期待できるため,本研究の社会的意義も高い.
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