研究課題/領域番号 |
19H02080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北川 敏明 九州大学, 工学研究院, 教授 (40214788)
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研究分担者 |
渡邊 裕章 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (60371598)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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キーワード | 燃焼 / すす / 予混合火炎 / 火炎伸長 / 生成モデル / モデル |
研究開始時の研究の概要 |
燃焼により生じるすすは人体への影響も懸念されており,環境基準が設けられるなど,その排出量を低減することが世界的に重要となっている.燃焼機器の性能を損なわずに火炎からのすす生成量を低減するためには,その生成機構についてのより詳細な理解が必要である.しかしながら,すすを排出する燃焼場は非常に複雑であるため,すす生成に関する研究は困難である. 本研究では,新たに考案した非常に単純化した燃焼場での研究手法を用い,すす生成についての実験および数値シミュレーションによる解析から,すす生成機構を解明する.さらに,その知見に基づきすす生成の新たなモデルを構築する.
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研究成果の概要 |
ルイス数が1より小さく不安定性を有するイソオクタン-空気均質過濃予混合火炎のカスプ部においては,負の火炎伸長率による熱-拡散効果によって,火炎温度が低下していた.そして,その火炎温度の低下によりアセチレンの質量分率が大きくなることにより,酸素不足により生成されたすす核の表面積が大きくなり,その表面成長によりさらにすすの体積分率が大きくなっていた.このことから,負の火炎伸長率による熱-拡散効果にともなって,すすの体積分率が大きくなっていることを明らかとなった. さらに,このすす生成に及ぼす負の火炎伸長率による熱-拡散効果の影響は,燃料濃度が大きくルイス数が小さいほど大きいことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
噴霧燃焼などの濃淡な燃料濃度を有する複雑な燃焼場から排出される粒子状物質(Particulate Matter, PM)であるすすの生成過程を,均質予混合気を用いてその燃料濃度を変化させながら調べ,非均質性とそれ以外の因子との分離に成功した.さらに,すす生成には火炎に作用する火炎伸長に起因する熱-拡散効果が大きな影響を及ぼすことを明らかにした.PMの燃焼機器からの排出低減に資する重要な知見を得た.
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