研究課題/領域番号 |
19H02105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
塚越 秀行 東京工業大学, 工学院, 教授 (50313333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 自励振動 / 空気圧駆動 / ソフトロボット / ソフトアクチュエータ |
研究開始時の研究の概要 |
空圧エネルギーで誘発される自励振動現象に着目し、アクチュエータの内圧を自動的に切換えるチューブ形振動子を導入して、スリムな空圧駆動系の設計手法を構築する。 本構成により電磁弁や切換弁の使用が不要となり、配管や配線の簡素化・完全無電力化・空圧システム全体の小型柔軟化が可能となる。その実現に向けて、下記の項目を研究する。 i)自励振動の周波数と切換圧力に影響を及ぼす設計パラメータの解析。 ii)チューブ形振動子の設計方法および自励振動式空圧駆動システムの構成方法の確立。 iii)進行波の生成を想定し、3つ以上に出力ポート数にも対応可能な拡張振動子の展開。
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研究成果の概要 |
空圧駆動系の配管や配線の簡素化・完全無電力化を目指して、一定の供給圧力から自励振動を誘発し、アクチュエータの内圧を周期的に切換える自励振動式空圧駆動システムの設計法の構築を目指した。まず、偏平チューブ・拘束部・永久磁石・ホルダーから成り、質量1g程度でコインサイズのチューブ形振動子を開発した。次に、振動子の入力側に圧力源、出力側にアクチュエータを接続する2ポート系において、周期的な加減圧動作を生成する設計条件を明らかにした。さらに、3ポート以上に接続可能な構成に展開し、完全無電力による進行波移動ロボットへの実装を通して、提案手法の有効性を検証し、残された課題を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1つ入力ポートに空圧エネルギーを供給するだけで、複数の出力ポートに周期的かつ高速(数十Hzのオーダー)に切換動作を生成できる自励振動デバイスは世界初の試みである。これにより、多数チャンバーの空気圧駆動系において、弁や配管数を軽減でき、著しく簡素でスリムな空圧駆動系を構築できる可能性が開けた。また、本研究で創出された偏平チューブと永久磁石の組み合わせから生じる自励振動現象は、従来の人工物では試みられなかった独創的な流体現象であり、他の分野でも適用できると見込まれる。さらに、本手法が空圧式進行波移動ロボットの設計を簡素化する際にも適用可能なことが実験的に示された。
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