研究課題/領域番号 |
19H02154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
水谷 康弘 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (40374152)
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研究分担者 |
高谷 裕浩 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70243178)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 光スピンホール効果 / 表面粗さ / 薄膜計測 / エリプソメトリ / 偏光計測 / 弱値増大効果 / 表面粗さ計測 / 膜厚計測 / 微細構造計測 / 光周波数コム / 弱値測定 / 弱測定 / 超薄膜計測 / 光弾性計測 / 残留応力測定 / スピンホール効果 / 表面形状計測 / 量子光学効果 |
研究開始時の研究の概要 |
超薄膜や微細周期構造,特定分子を均一分散させるような高機能製品では, 非接触で10nm 以下のオーダでの形状や性能の評価が求められている.このような背景において,光を測定物に照射し,反射前後での光の偏光状態を測定する手法が有効とされているが系統誤差を排除することができていない.そこで,本研究では,近年,物理学分野で報告が相次いでいる量子光学効果である光スピンホール効果にいち早く着目し工学的に応用することで,簡便な手法にもかかわらずサブ ナノオーダの高精度な形状計測法を確立するものである.
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研究成果の概要 |
本研究は,サブナノオーダの構造不均一性を光学的に検出できる偏光測定解析技術を構築することである.機械的な測定誤差を排除するために,光スピンホール効果による反射位置のシフト量を測定量とすることで機械駆動を必要としない偏光測定光学系を構築した.具体的には,サブ10nm前後の金の薄膜を標準試料として用いることで測定光学系の精度検定を行い,さらには,オプティカルフラットの表面粗さをサブナノオーダーで検出した.また,サンプルを走査することにより表面粗さの二次元マッピングを行うことでこれまでに検出が不可能であった研磨痕を明らかにすることができた.なお,波形測定精度の向上のために機械学習も導入した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子光学的な効果として注目されているスピンホール効果を産業応用を可能としたことは意義深い.また,偏光計測に関しても,従来は,測定精度はある程度得られていたが長期的な安定性が欠けるため2次元的なデータを取得するのが困難であった.それに対して,従来よりも高感度かつ安定的にデータを得ることができるようになったため,2次元データを取得できるだけでなく,水分子の層なども検出できるようになった.社会的には,より高精度な検査手法として導入が可能になる点で意義がある.
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