研究課題/領域番号 |
19H02157
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山下 裕 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (90210426)
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研究分担者 |
小林 孝一 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (50452115)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 非線形制御 / 最適制御 / 省エネルギー制御 / 待機パワー削減 / 制御リアプノフ関数 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、現実に近いエネルギー消費関数を考慮できる省エネルギーを目指した制御系設計手法を構築することを目指す。従来、入力オフセットによる入力コスト項の非正定性や、待機パワー削減のためのアクチュエータon/offによる入力コストの不連続性等により、実際のエネルギー消費関数を理論に反映できない場合が多々存在した。本研究では、この2種類の要因に対し、最適制御・制御リアプノフ関数・モデル予測制御の各アプローチにおいて解決策を提示する。これにより、入力制約下で状況に応じた適切なアクチュエータ選択を実現でき、入力コストの非対称性を陽に考えることができる。
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研究成果の概要 |
エネルギー消費最小の定常点と状態の目標値が一致しない場合の省エネルギーな最適制御問題を考え、入力コストを最小限の改変で状態量を含む関数とすることで、問題を定式化し漸近安定性を保証する非線形最適レギュレータを構築した。また、アクチュエータが待機パワーを必要とする場合、冗長入力系では状態量の値に応じて非効率なアクチュエータを休止させる動作が省エネルギーに寄与し、そのような動作を行う最適制御制御器設計法を提案した。さらに、出力値に応じたセンサー値の通信の一時停止を含む制御手法も提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果を用いれば、エネルギー消費最小な定常点と目標状態量が一致しない場合にも最適制御手法を用いることができ、アクチュエータ待機パワーを考慮した際の非凸性による困難さを克服できる。これにより、物理的入力を絞る方向で状態を動かすときは素早く、物理的エネルギーを投入しなければならないときは抑制的する非対称フィードバックを数理的に構築でき、また待機パワーを要するアクチュエータを非効率な場合は自動的に休止させることもできるようになる。結果として省エネルギーな制御を汎用的設計手法で導くことができるようになる。
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