研究課題/領域番号 |
19H02158
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
澤田 賢治 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 准教授 (80550946)
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研究分担者 |
小林 孝一 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (50452115)
市原 裕之 明治大学, 理工学部, 専任教授 (70312072)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 制御システムセキュリティ / 制御工学 / 事象駆動型制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は様々な制御機器が協調・連携し,通常・縮退・回復時の制御システムのサイバー攻撃に対するレジリエンスを向上させる“協調多層型防御技術のための事象駆動型制御理論の構築”を目的とする.制御器の運転状態を最適化する事象駆動型制御手法を有向グラフ上の最適経路探索の観点から明らかにし,縮退・回復制御の能動的かつ最適な運用を実現する.また異なる機器間でのデータ同期制御を誤り訂正符号上の合意制御問題の観点から明らかにし,最適な回復制御を実現する.
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研究成果の概要 |
本研究は制御システムセキュリティの課題「制御システムの運転状態(制御,保守,故障など)に依存してどのように制御器の状態推移を最適化すれば良いのか?」と「どのようにヘテロジニアスな制御機器間でデータ同期制御をセキュアに実現すれば良いのか?」に着目した.前者では,制御器の運転状態を最適化する事象駆動型制御手法を有向グラフ上の最適経路探索に基づき構築した.後者では,データ同期制御を合意制御と分散推定から明らかにした.以上より,様々な制御機器が協調・連携し,通常時・縮退時・回復時のサイバー攻撃に対する制御系のレジリエンスを向上させる協調多層型防御技術のための事象駆動型制御理論の基礎を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず,産業制御システムにおいてサイバーセキュリティ問題は研究開始時点の2019年以降年々増大しており,世界的にも国内的にも被害総額が莫大になっている.この意味で,制御システムのセキュリティ理論に着目した本研究の社会的意義は高い.つぎに,制御分野における事象駆動型制御を用いた国内外のセキュリティ研究の多くは攻撃に対して安定性が崩れないように(受動的に)状態を推移させることが主となる.これに対して,本研究は制御システムの運転状態の推移制御を有向グラフ上の経路探索問題として表現することで,攻撃時の最適な運転状態の選択を能動的に実現するものである.この点に学術的意義がある.
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