研究課題/領域番号 |
19H02161
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21040:制御およびシステム工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 裕 京都大学, 情報学研究科, 名誉教授 (70115963)
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研究分担者 |
山本 薫 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (20834104)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | サンプル値制御 / ハイパートラッキング / ハイパーリジェクション / マルチレート処理 / ディジタル信号処理 / ナイキスト周波数 |
研究開始時の研究の概要 |
ディジタル制御あるいはディジタル信号処理において, Shannonのパラダイムがこれまでその基本とされてきた.これはサンプリング定理に基づいて,サンプリング周波数の半分,いわゆるナイキスト周波数をその復元限界とし,それ以上の信号に対しては処理が不可能とするものであった.本研究はこれに適切な信号生成モデルを設定し,現代的サンプル値制御理論を適用することにより,このような超高周波信号に対するトラッキング,外乱除去(ハイパートラッキング,ハイパーリジェクションと呼ぶ),あるいは画像における超解像処理を可能とするものである.
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研究成果の概要 |
本研究は,Shannonの先駆的研究以来ディジタル制御の高域処理限界とされてきたナイキスト周波数(サンプリング周波数の半分)以上の制御・信号処理の限界を,代表者が開発,推進してきた現代的サンプル値制御理論に基づいて乗り越えるところを目的とした.具体的には,このような高周波のトラッキング問題,あるいは外乱除去問題に対し,適切なプラントモデルと信号生成モデルを併せることによって,マルチレート信号処理により正確なトラッキングあるいは外乱除去が可能となることを示した.主な成果として,このような制御問題におけるロバスト性条件の導出,複数信号に対する適用,非線形リフティングモデルの導入が挙げられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりこれまでほとんど不可能と考えられていた,Nyquist周波数を超える信号に対するサンプル値制御が実用的に可能になった意義は大きい.従来はサンプル周期を速めることでしか対応できないと考えられてきた数々の課題が,実用的なサンプル周期の範囲内で解決可能となった.例えばハードディスクなどの回転系やロボット制御などハードウェアの制約からサンプル周期を速めることができない数多くの実課題に対して,実用的な回答を与えたことの意味は極めて大きい.またこの目標を達成するためのロバスト性条件を導いたことも,学術的,実用的に意義が大きい.
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