研究課題/領域番号 |
19H02172
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
柳 久雄 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00220179)
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研究分担者 |
佐々木 史雄 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (90222009)
山下 兼一 京都工芸繊維大学, 電気電子工学系, 教授 (00346115)
阪東 一毅 静岡大学, 理学部, 准教授 (50344867)
山雄 健史 京都工芸繊維大学, 材料化学系, 教授 (10397606)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 有機レーザー / TPCO / マイクロキャビティ / ポラリトンレーザー |
研究開始時の研究の概要 |
すでに実用化されている有機発光ダイオード (OLED)に続く後継デバイスとして、有機レーザーの実現が待たれている。光励起下でのレーザー発振については、多くの成功例が報告されているが、電流励起については発光狭線化増幅の兆候は出始めているものの、レーザー発振はまだ実現していない。その原因として、発振励起閾値を低減する共振器の導入の難しさや注入キャリアによる励起子消滅、非発光性の三重項励起子問題が挙げられる。本研究では、これらの課題を解決するため、ロバストなTPCOを用いて低次元マイクロキャビティ構造を有する電流注入発光素子を作製し、より低閾値で発振するポラリトンレーザーの可能性を追求する。
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研究成果の概要 |
電流励起による有機レーザーの実現に向けて、(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー(TPCO)を低次元単結晶化した共振器キャビティが、光励起下において低励起閾値エネルギーで発振する良質な有機レーザー媒質であることを示した。次に、TPCO誘導体蒸着膜を積層したpn接合型のVCSELを作製し、そのELスペクトルの角度分解測定から、電流注入した励起子と光子が結合した励起子ポラリトンに基づく電界発光が得られることを確認した。さらに、励起子ポラリトンのエネルギー分散特性を導き、異常なスペクトル分裂を伴った遅延発光増幅現象が、コヒーレントな分子振動をまとった励起子ポラリトンに起因することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機太陽電池や有機ELデバイスにおいて、スピン状態が関わるシングレットフィッションや熱活性化遅延蛍光による高効率化が注目されている。これらの過程では、電子が分子内に閉じ込められたフレンケル励起子で解釈され、励起子と分子振動やフォノンの結合が関与が示唆されており、前者では一重項励起子が分子振動を介して三重項励起子ペアの中間状態を経て開裂し、後者では三重項励起子がコヒーレント振動により非局在化して一重項に逆項間交差する。本研究では、このような分子振動のコヒーレンスが介在した励起子の非局在化による相関がVDEPを通して明瞭に実証され、今後、有機ポラリトンレーザーのみならずその展開分野は幅広い。
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