研究課題/領域番号 |
19H02180
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
今岡 伸嘉 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 招聘研究員 (40776217)
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研究分担者 |
昆 竜矢 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究員 (00780199)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | ナノフェライト粉体 / 湿式合成 / 水素還元 / 軟磁性粉体 / 鉄基合金 / マンガン / ニッケル / 軟磁性材料 / ナノフェライト / 磁化反転機構 / Fe-X / 窒化 / 炭化 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代自動車に使用される高回転モータや高周波用インダクタに求められる高い飽和磁束密度と低い保磁力を併せ持つ新しいFe-X 系軟磁性材料を開発した(国際公開特許WO/2017/164376)。湿式合成によりX(Mn,Ti 等)成分を含むナノフェライトを調整し、これを900~1100℃で水素ガスにより還元処理してFe-X 材料を得る。Fe-X 材料は粉体状であるため、表面絶縁して焼結する簡便な粉末冶金技術を用いて成形できる。この成果を元に、本研究では、高周波特性で電磁鋼板を凌ぐ新規 Fe-X 系成形体の製造、その磁化反転機構の解明、新しい組成を有する新規 Fe-X 系軟磁性材料の開発に挑む。
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研究実績の概要 |
本年度実施計画のFe-X系軟磁性粉体の大量合成については、昨年度中に8g/バッチを達成し、目標値の10g/バッチに肉薄する成果を得ている。ここから部品メーカ3社による実用特性検討が開始され、本年度成形体で既存材料を超える性能を確認した1社が、ある自動車部品のプロトタイプ作製のため100gの材料提供を希望するまでに至った。そのため、本プロジェクト後進める予定であった30g/バッチの検討を、炉の増設により前倒しして進め、その目標量を供給することができた。さらに、Fe-X系軟磁性材料は磁化が純Feより高いことが判っているが、Fe-X材料にNiを4at%添加し、Fe-Ni-Mnの組成で飽和磁化2.2T以上保磁力100A/mの高性能軟磁性粉体を、30g/dayのスケールで製造することに成功した。この実現のため、還元反応前の造粒工程、還元反応後の新たな急冷-アニール工程の開発を行っている。この粉体を用いた成形体は、既存の純Fe粉の成形体より磁化が約5%高く、透磁率も80%近く向上した。Fe-X材料の磁化反転機構の研究に関しては、TEM-EDで観察されたbcc構造のサテライト解析により界面構造の存在を明確にし、2019年11月米国で開催されたMMMで発表した。この成果を元に本年九大村上恭和教授との電子線ホログラフィーを用いた共同研究を進めている。まだ、Fe-X特有の磁化反転メカニズムの解明に至っていないが、特徴的な磁区構造が観測され、今後の研究の進展に期待が持たれる。更に、科研費の前倒し予算を活用して、アンモニア使用の窒化設備を新たに稼働することができた。Fe-X-Nの組成での高磁化低保磁力材料を目指して、現在探索研究を加速させているところである。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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