研究課題/領域番号 |
19H02181
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
揖場 聡 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90647059)
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研究分担者 |
大野 裕三 筑波大学, 数理物質系, 教授 (00282012)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 電子スピン / レーザ / GaAs / スピン緩和 / 円偏光 / 量子井戸 / スピン / 半導体 / 結晶成長 |
研究開始時の研究の概要 |
電子スピンからフォトンへの変換機構を利用した半導体レーザ「スピンレーザ」は円偏光発振を可能とする等、従来レーザにはない特徴を有するため次世代光源として期待が大きい。しかしながら、既報では低温においても低い円偏光発振特性であり、電流注入駆動による実用的スピンレーザは未だ実現されていない。これはレーザ活性層のスピン特性やスピン注入電極の界面品質の低さが原因であると考えられる。そこで申請者らの超高品質エピタキシャル成長技術と新規レーザ構造の導入により、室温で動作する電流注入型スピンレーザの実現に挑む。
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研究成果の概要 |
電子スピンからフォトンへの変換機構を利用して円偏光で発振する半導体レーザ「スピンレーザ」の実現へ向けて基盤技術開発に取り組み、次の成果を得た。(i)新規スピン輸送層としてトンネル結合を有する(110)面超格子構造を提案し、当該構造においてスピン情報の長時間保持を実証した。(ii)(110)面InGaAs/AlGaAs量子井戸活性層の高品質結晶成長技術を確立した。(iii)(110)面LED構造上に磁性金属/トンネル障壁層からなるスピン注入電極を形成し、LED活性層への電気的スピン注入に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したスピンレーザの基盤技術を基に、今後、高性能なスピンレーザが実現され、光通信やセンシングなど様々な領域でスピンレーザが次世代光源として利活用されることが期待される。また、(110)面超格子構造におけるスピン寿命の構造依存性などスピン物性を初めて明らかにすることもでき、学術的にも興味深い知見を得ることができた。
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