研究課題/領域番号 |
19H02191
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩之 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40451992)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | センサネットワーク / IoT / 発振器型センサ回路 / カオス発振器 / 電子回路 / 無線通信回路 / センサーノード / 結合発振器 / センサノード / 無線通信 |
研究開始時の研究の概要 |
最終目標は,超小型なセンサノードと無線ノードの群が相互作用により機能を創発し,一つの生物体のように振る舞い,センシングや無線通信,群知能的動作を行う「超個体システム」を実現することである.本申請では,その第一歩として,微小ノード群を協調動作させてセンサデータをメートルオーダの距離で無線伝送させるための回路・システム設計論の体系化を目指す.①複数の無線ノードが出力する微弱信号が,自動的に位相同期し,フェイズドアレイ技術のように空間内で合成して高出力化する手法と,②中継器の役割を担う無線ノード同士を相互に同期・協調動作させてアドホック的な無線通信をする技術を研究する.
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研究成果の概要 |
センサノード群を協調動作させる回路・システム設計論の体系化を目的とした.カオス発振器を結合させることにより意味のある集団動作が発現するというアイディアに対して理論的かつ実験的に研究を進め,ノード間での同期の増加や散逸,リレー効果を観測した.外部励起によってノード群の隠れたダイナミクスを観察できる可能性を示し,小規模なニューラルネットワークによりセンサの母集団における測定値の統計的分布を推定する手法等を提案した.ノードの小型化・低消費電力化のために,Si CMOS技術により低雑音・低消費電力な発振器型センサ回路や,後方散乱技術を活用した無線通信ノードを試作し,実測により設計通りの動作を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特に,発振器型センサの群としての機能創発に関して理論的かつ実験的に研究を進め,発振器群の信号の分析手法に関しても多くの研究成果が得られた.例えば,カオスダイナミクスにおける「不完全な同期」のもとで起こる創発・パターン形成現象に基づいたシンプルなアナログハードウエアによる計算技術などを発明した.この技術は,パターン検出用ハードウエアの低消費電力化や小型化に大きく貢献できる可能性がある.
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