研究課題/領域番号 |
19H02203
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 健伸 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60367828)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 赤外透過ガラス / 光ファイバ / 赤外イメージング / 光のアンダーソン局在 / 画像伝送 / アンダーソン局在 / イメージ伝送 / 赤外イメージ伝送 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,可視光イメージファイバを用いた内視鏡によって体内を直接的に観察し,患者への負担の少ない検査・手術が広く行われている.高解像度の赤外イメージ伝送が可能になれば,血管内の画像や人体内のサーモグラフィーが実現し,新たな診断・治療方法を提供することができる.既存のイメージファイバは赤外透過性の低い材料を使用していることと周期的な構造を有するために波長の長い赤外光を高解像度で伝送することはできない.本研究課題では赤外光透過性の高い新規なガラス材料と断面方向にランダムな構造を有するファイバによるアンダーソン局在を用いて,極めて高い解像度の赤外イメージ伝送を実現することを目指す.
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研究成果の概要 |
赤外光をよく透過するテルライトガラスを用いて,ファイバ線引き時に中空管内を減圧することにより, 空隙のないランダム断面構造ファイバ(TDOF)を作製した.作製したTDOFで波長1.5ミクロンの赤外画像伝送に成功した.従来のTDOFでは屈折率の分布の偏りの発生は避けることができない.異種のロッドが隣接するような新規構造を提案し,伝送イメージの平均構造類似性指数が向上した.波長約10ミクロンの程度までの中赤外光をよく透過するカルコゲナイドを用いて,空孔のない緻密なTDOFを作製することに成功した.波長3ミクロンの中赤外光でTDOFによる画像伝送が可能であることを実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,赤外光をよく透過する新規なガラス材料を用いて,光を狭い領域に閉じ込めることができるランダムな屈折率分布を持つファイバを作製し,赤外イメージ伝送が可能であることを実証した.近年,医療分野では手術や検査による患者への負担を減らすことが求められており,可視光イメージファイバを利用した手術や検査の件数が増加している.赤外イメージファイバにを用いることで体内の温度分布が直接的に観察することができるようになり,医師の経験と勘によらない診断が可能になるものと期待される.
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