研究課題/領域番号 |
19H02220
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山本 亨輔 筑波大学, システム情報系, 助教 (80635392)
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研究分担者 |
岡田 幸彦 筑波大学, システム情報系, 教授 (80432053)
善甫 啓一 筑波大学, システム情報系, 助教 (70725712)
フン・ドック トゥアン 筑波大学, システム情報系, 准教授 (20633465)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 車両振動モニタリング / 橋梁点検 / 橋梁スクリーニング / 車両-橋梁相互作用系 / 車両‐橋梁相互作用システム / システム同定 / 車両振動 / 橋梁振動 / 構造ヘルスモニタリング / 車両振動分析 / 入力推定 / 路面評価 / カルマンフィルタ / 粒子群最適化 / PSO法 / 路面計測 / 移動センシング / 振動分析 |
研究開始時の研究の概要 |
車両・橋梁・路面の点検は、安全で快適な社会を維持する上で大切な業務です。しかし、今後予測される人手不足やシステム全般の老朽化によって、これらの業務が間に合わなくなる懸念があります。そこで、本研究では、一般車両に振動センサを搭載し、計測データを分析することで、車両の故障や橋梁の損傷、路面の劣化を検知する技術を開発します。ただし、車上から間接的に橋梁や路面を点検する技術なので精度には限界があります。そこで、本研究では、多くの車両から集められたデータを集約し、高精度化する方法を開発します。
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研究成果の概要 |
本研究では、車両振動・位置データから、車両・橋梁の質量・減衰・剛性および橋梁振動、路面凹凸を同時に推定する方法を考案した。本手法は、車両・橋梁パラメータをランダムに変化させながら、車両入力推定と橋梁動的応答シミュレーションを実施して路面凹凸を推定し、残差が最小となるパラメータを探索することで実現される。本手法が成立することは、数値シミュレーションにより確認された。また、パラメータ探索では、Nelder-Mead法やMonte-Carlo Markov chain法などが有効であることも確認した。但し、推定結果はノイズに影響されやすく、精度を改善するために複数車両・複数回走行が有効である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本技術は、車載振動センサを用いた橋梁診断技術を提案するもので、橋梁点検の低コスト化と省力化に繋がると期待される。つまり、本研究によって、橋梁スクリーニングの実現可能性が高まったことで、優先順位に基づく合理的かつ戦略的な橋梁維持管理が構想でき、持続可能な道路インフラの実現に近付いたと言える。また、車両は多体系、橋梁は連続体系でモデル化されており、多体系と連続体系によって構成される非線形力学系を、一部の情報から再構成した例と捉えることができ、学術的価値も高い。本研究で開発されたGPS時刻同期型振動センサは、これまで困難であった車両-橋梁同時振動計測を実現しており、工学的な価値も高い。
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