研究課題/領域番号 |
19H02240
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
末政 直晃 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 教授 (80206383)
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研究分担者 |
伊藤 和也 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, 教授 (80371095)
田中 剛 東京都市大学, 建築都市デザイン学部, その他 (80468818)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 地盤改良工法 / 液状化対策 / 微粒子 / 浸透注入 / 固化 / 混合微粒子注入工法 / 自立削孔 / 微粒子注入 / マイクロバブル |
研究開始時の研究の概要 |
熊本地震や北海道胆振東部地震では液状化により多くの宅地が,インドネシア・スラウェシ島地震では液状化に起因した津波により多数の犠牲者が生じた.液状化被害が軽減されない理由に,宅地の液状化対策の高いコストがある.本研究では,既存宅地にも適用可能な廉価な液状化対策として,混合微粒子注入工法を提案する. 混合微粒子注入工法とは,地盤に浸透可能な微小径を有する複数の微粒子を水流により地盤中に浸透注入させ,地盤を固化させる技術のことである. 本研究は,種々の地盤に適した微粒子材料の選定方法や各種材料の効率的な微粒子化技術,地盤への浸透技術を,これまでのラボレベルから実用レベルに発展させるものである.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,微粒子注入工法の開発である.これは液状化が懸念される砂地盤に,微小な粒径の複数の固体を水で地盤に注入するものである.注入後,これらの材料が反応して周辺の砂粒子とともに固化する. 低コストで微粒子化可能な材料の中から,固化後に高強度が期待される組合せを抽出した.その結果,高炉スラグと半水石膏,酸化マグネシウムの微粒子組合せは幅広い配合比で十分な圧縮強度を満たした.地盤注入では,微粒子濃度が高くなるほど,目詰まりしやすく,水粉体比(重量)6~10%程度の溶液を高い流速で注入する必要がある.2次元模型土層による微粒子浸透実験では,混合微粒子が目標通りに注入され,数週間程度で固化した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既設構造物に対する既存の液状化対策は高額で,狭隘地での施工が難しいという欠点があった.そこで,安価な材料の中から施工性が良い微粒子粉体による浸透注入型の液状化対策工法を開発した.地盤に対してスラリーを攪拌混合するものや液体を浸透注入させる工法は多くあるが,固体を浸透注入させる方法は極めて斬新である.材料の垂れ下がりがないことから施工は容易であり,改良強度も非常に高い.今後,地域地盤の性質に応じて微粒子の組合せを変更することにより,材料費がより廉価になる可能性もある.
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