研究課題/領域番号 |
19H02242
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
泉 典洋 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10260530)
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研究分担者 |
渡部 要一 北海道大学, 公共政策学連携研究部, 教授 (00371758)
渡部 靖憲 北海道大学, 工学研究院, 教授 (20292055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 地震 / 海底地すべり / 混濁流 / 液状化 / 津波 / サイクリックステップ / 海底地形 / 海底地滑り / 海底斜面崩壊 |
研究開始時の研究の概要 |
地震による海底斜面崩壊の発生メカニズムを明らかにするとともに、海底斜面崩壊によって引き起こされる津波と混濁流の発生メカニズムを、水槽実験および理論解析、数値シミュレーションの観点から明らかにする。マグニチュード 8 を超える巨大地震によって発生する津波の脅威はいうまでもないが、マグニチュード 7 程度の地震であっても海底斜面の崩壊によって、巨大地震に匹敵するような津波が発生し得ることを、これまで全く考えられて来なかった海底斜面の崩壊に伴う混濁流の発生プロセスと、津波の発生に対する混濁流の役割を明らかにし、その影響を取り入れたより正確な海底斜面崩壊による津波の発生モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
地震によって発生する海底斜面崩壊とそれによって引き起こされる津波と混濁流の発生メカニズムを、水槽実験および理論解析、数値シミュレーションの観点から明らかにした。 層厚平均した混濁流の運動方程式および連続式、浮遊砂の輸送方程式を数値的に解くことで混濁流の流下プロセスを調べた結果、海底斜面崩壊によって生じた濁水の濃度や流速によらず、初期Richardson数さえ1より小さければ長距離移動し得る混濁流に遷移することが明らかになった。 海底斜面崩壊による津波の発生を再現する数値シミュレーションモデルおよび活断層によって発生する津波と重畳する場合の津波の数値シミュレーションモデルを構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マグニチュード7程度の地震であっても海底斜面の崩壊によって、マグニチュード8を超えるような巨大地震に匹敵するような津波が発生し得る。マグニチュード7程度の地震の発生頻度の高さを考えると、海底斜面の崩壊による津波の発生メカニズムの詳細を知ることは地震国日本の防災において極めて重要な研究である。 また、その際発生する混濁流は、海底地形の形成にとって最も重要な自然のプロセスであるばかりか、大陸棚上に堆積した陸域由来の有機物を砂と一緒に深海底まで運搬するという石油やメタンハイドレートの生成にとって極めて重要な役割を担っている。混濁流の挙動を明らかにすることは地形学や資源探鉱にとって重要な研究である。
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