研究課題/領域番号 |
19H02269
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
白崎 伸隆 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60604692)
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研究分担者 |
松井 佳彦 北海道大学, 工学研究院, 教授 (00173790)
松下 拓 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30283401)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 病原ウイルス / ロタウイルス / ノロウイルス / トウガラシ微斑ウイルス / ウイルス様粒子 / 水道原水 / 浄水処理 / Viability-PCR法 / エンテロウイルス / 凝集-膜ろ過処理 / 感染性評価手法 / 遺伝的多様性 / 物理化学的処理 / 消毒処理 / 膜ろ過処理 / 塩素処理 / 生残性 / プラック形成法 / メタゲノム解析 / 免疫PCR法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,水系感染症を引き起こす病原ウイルス(ノロウイルスやアデノウイルス等)の遺伝子の多様性に着目し,浄水処理において対象となる水道原水中に優占的に存在する各種病原ウイルスの遺伝子型・株を明らかにすると共に,遺伝子型・株の差異によってどの程度浄水処理における除去特性・不活化特性が異なるのか,また,どのような要因によって浄水処理性に差異が生じるのかについて,室内実験を実施することにより明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では,PCR法に加えて,ウイルスの外殻タンパク質の損傷を捉えることが可能なPMAxx-Enhancer-PCR法を適用することにより,水道原水における病原ウイルスの存在実態を詳細に把握した.また,凝集-MF膜ろ過処理を実施している実浄水処理場における病原ウイルスの処理性と病原ウイルスの代替指標として期待されているトウガラシ微斑ウイルスの処理性を比較することに成功した.加えて,金ナノ粒子に遺伝子を複数結合させた遺伝子結合金ナノ粒子を用いることにより,PCR法にて高感度に定量可能な遺伝子封入ウイルス様粒子(遺伝子封入VLPs)の作製に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原ウイルスによる水系感染症を制御していくためには,水道原水における病原ウイルスの存在実態,並びに実浄水処理場における病原ウイルスの処理性を詳細に把握し,効果的且つ効率的な処理を施すことが重要となる.本研究では,水系感染症を引き起こすことが知られている9種の病原ウイルスの水道原水における存在実態を明らかにすると共に,代表的な浄水処理技術の一つである凝集-膜ろ過処理を実施している実浄水場における病原ウイルスの処理性を明らかにすることに成功したことから,本研究で得られた知見は,水道水利用における病原ウイルスのリスク管理・制御の枠組みの構築に資するものであると考えられる.
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