研究課題/領域番号 |
19H02274
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 英典 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (40512835)
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研究分担者 |
藤井 滋穂 京都大学, 地球環境学堂, 名誉教授 (10135535)
浅田 安廣 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (60610524)
山内 太郎 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (70345049)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | サニテーション・プランニング / 都市スラム / 下痢 / 参加型調査 / 曝露解析 / アクション・リサーチ / 曝露・リスク解析 / 曝露・リスク評価 |
研究開始時の研究の概要 |
世界の子供の死因第2位は下痢であり,サニテーションの不備はその主因とされる。しかし,実際のサニテーション導入案件では下痢の減少効果が有意に出ないことも多く,その効果の定量化・モデル化は実現できていない。本研究はサブサハラ・アフリカの都市スラムを対象とし,ヒト糞便の拡散・曝露とサニテーションの下痢低減効果のモデル化,およびサニテーションの効果が顕在化する普及条件を検証する。さらに,モデルを簡易化し,住民自らが簡易に測定する衛生環境データに基づき,多様な経路からの糞便の曝露を視覚的・直感的に提示することで,衛生改善策の主体的な策定が可能な新しい参加型サニテーション・プランニングの方法論を提案する。
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研究成果の概要 |
本研究ではサブサハラ・アフリカの都市スラムを対象とし,衛生改善策の主体的な策定が可能な新しい参加型サニテーション・プランニングの方法論の提案を目的とした。ザンビア・ルサカ市周縁の貧困地区を主フィールドとし,都市スラム特有の糞便の拡散・伝播,病原性微生物の広範な汚染実態を明らかにし,その拡散・伝播をモデル化した。また,簡易の衛生調査が可能なツール群を構築し,スラム住民の参加型調査による糞便の汚染および曝露の定量的な可視化,さらには衛生改善策の立案を視覚的・直感的に支援する初期的なスマートフォン・アプリを開発し,これを用いた参加型調査に基づくサニテーション・プランニングの方法論を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した初期的な方法論を対象地域のルサカ市役所公衆衛生局に示したところ,同局は大きな関心を示した。そこで,協力機関であるザンビア大学とともに,本科研費で構築した方法論を元とした社会実装型研究プロジェクト「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム」に応募したところ採択され,2024年度からこれを正式開始している。今後は,ルサカ市役所公衆衛生局が現実に利用可能な方法論へとこれを改善・発展させ,さらにはルサカ市周縁の貧困地区での社会実装を通じて,その有効性を検証する。具体的な社会実装につながる研究成果を生み出すことができたことから,本研究の社会的意義は大きいと考える。
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