研究課題/領域番号 |
19H02289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
孫 玉平 神戸大学, 工学研究科, 教授 (00243915)
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研究分担者 |
藤永 隆 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (10304130)
竹内 崇 神戸大学, 工学研究科, 助教 (80624395)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | PCaRC壁柱 / ドリフト硬化性 / 残留変形角 / 修復性 / 能力曲線 / プレキャスト壁柱 / 鉄筋コンクリート / 残留層間変形角 / 修復性曲線 / RC造壁柱 / プレキャスト部材 / 残留部材角 / 部材角 / アンカー定着 / プレキャスト / 復元性 / プレキャスト壁 / 層間変形角 / プレキャストコンクリート / 壁柱 / 耐震挙動 / ウルボン筋 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、壁柱断面の両端に集中配置したウルボン筋の定着長さと定着詳細をパラメータに取り、巨大地震動(再現周期1000年以上の地震動)に対して人命保護・損傷抑制・機能回復の耐震性能を併せ持つプレキャストコンクリート(PCaRC)壁柱の優れた耐震性能を実験的に明らかにしたうえ、高ドリフト硬化性と高修復性を併せ持つPCaRC壁柱の性能評価法、および修復性モデルを構築・提案することを行う研究である。
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研究成果の概要 |
実験的研究より、規格降伏強度1275MPa級のウルボン筋(SBPDN筋)を壁断面の両端に集中配置されたプレキャストRC造壁柱は、軸力比0.075と0.15の軸力を受ける場合は、それぞれ層間変形角3.5%と3.0%までのドリフト硬化性(水平抵抗力が変形角の増大につれて上昇いていく性能)を有することと、残留層間変形角は経験最大変形角の1/8~1/10程度までに抑制できることなどが明らかになった。 また解析的研究より、有限ばね法を用いれば、本提案PCaRC壁柱の履歴挙動を精度よく予測できることが明らかになったと同時に、壁柱の能力曲線と修復曲線の初期モデルは構築できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SBPDN筋を用いたRC壁柱のプレキャスト化により、壁板の縦筋は座屈・破断せず、せん断補強筋として働けることから、圧着PCaRC壁とほぼ同等の修復性に加え、2.5倍以上の水平耐力を持つ強靭なPCaRC壁柱を世界で初めて実現することは、学術的インパクトが高い。 本壁柱はラーメン架構に用いれば、架構高さ方向の変形モードの制御および局所的な層崩壊の回避が容易に図れる。また、本壁柱は、高い施工精度を要する定着アンカーや壁板縦筋の定着などを省くことができ、施工性に優れていることから、多様な建物への迅速な実用化が期待でき、巨大地震時の都市のレジリエンスの向上につながるので、社会的意義が極めて高い。
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