研究課題/領域番号 |
19H02296
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 関西大学 (2020-2022) 豊橋技術科学大学 (2019) |
研究代表者 |
都築 和代 関西大学, 環境都市工学部, 教授 (70222221)
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研究分担者 |
鍋島 佑基 静岡理工科大学, 理工学部, 准教授 (10738800)
木村 竜士 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (90571810)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 避難所 / 睡眠 / マスク / 寝具 / 心電図 / 皮膚温 / エアコン / 冷房時間 / 温度 / 体温調節 / 避難所環境 / モニタリング / 温冷感 / 可視化システム / 避難所模擬環境 / 寝具断熱性 / 生活モニタリング / 救助用寝具 / 睡眠環境 / 居室状況測定モニタリング技術開発 / 見守り支援技術 |
研究開始時の研究の概要 |
大規模災害の発生率が高いため、無断熱の体育館等の非住宅における睡眠や生活を支援する技術を開発する。現状の避難救助用毛布を改善するため、寝具を含めた睡眠環境が睡眠と起床後の疲労に及ぼす影響を解明する。また、身体部位への加熱・冷却による睡眠や体温調節への影響を検討し、PCM等での調整や無電技術を検討し要件を導出する。 被災後の仮設住宅等において健康で安全な熱環境を保障するため、温熱環境計測、居室状況のモニタリング技術を開発する。居室環境の見える化を低コスト、低電力で実施する測定ユニットを開発し、居住者の行動を記録する。空調機器の積極的介入(自動発停・温度調整)による見守り支援技術を構築する。
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研究成果の概要 |
避難所指定の大学体育館で備蓄品と同等の毛布で就寝した場合と布団の場合の睡眠や体温調節を比較し、加えて自宅寝室での睡眠と比較した。寝具断熱性が低い方が足背皮膚温や睡眠効率が低下し疲労感を増やすことを明らかにした。寝具の断熱特性をサーマルマネキンにより測定し、断熱性不足に対して着衣量を増やすことによる補償をサーマルマネキンと被験者実験より検証した。厚手ダウンジャケットを着用して眠ると温冷感は改善され、睡眠効率も悪化しなかった。冬期寝具に入って横臥での中立温度は入床時18.4℃、安定時13.4℃であった。マスクが心理・生理反応へ及ぼす影響は夏期に有意に息苦しさが増加し、心電図LF/HFに影響が出た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大規模災害の発生率は高く、避難所等で生活が強いられる場合が増えている。内閣府公表の「避難所運営マニュアル」では具体的な寝具や温熱環境、停電や節電時等の対応については記載されておらず、また、現状備蓄されている毛布の枚数等は十分ではない。本州の学校体育館に暖房設備は敷設されておらず、冬季の室温は外気とほぼ同等である。そこで低温環境での睡眠や体温調節への影響を明らかにするとともに、断熱性の不十分な寝具を補助する目的でダウンジャケットを着用して眠るなど人による実験とサーマルマネキンによる実験を併用して検討し効果を解明した。適切な暖房温度を導き、さらに、コロナ禍でのマスク着用の影響を実験的に検証した。
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