研究課題/領域番号 |
19H02298
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
大鶴 徹 大分大学, 理工学部, 客員教授 (30152193)
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研究分担者 |
岡本 則子 大分大学, 理工学部, 准教授 (00452912)
富来 礼次 大分大学, 理工学部, 教授 (20420648)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 建築音響 / 吸音測定 / 有限要素法 / 音圧ー粒子速度センサ / アンサンブル平均 / 建築音響設計 / 校正法 / 数値解析 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者と分担者等が提案してきたアンサンブル平均による材の吸音特性測定手法(EA法)は、従来、困難とされてきた建材の吸音率や表面インピーダンスの現場測定を可能とする手法として注目されている。本研究では、アンサンブル平均概念を、さらに建築音響設計全体へと展開し、劣悪な音環境の建物を生じることのない設計の枠組みとして提示することを最終的な目的としている。特に、近年開発され音響学に革新をもたらしつつある音圧ー粒子速度センサ(PUセンサ)について、3次元PUセンサの効果的校正法を提示した上で、理論・実験・数値解析の活用により、現場で有効な測定法と音響設計手法としてまとめていく。
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研究成果の概要 |
建築空間の音響性能向上を目的に、アンサンブル平均を用いる材の吸音特性測定手法の理論的基盤を明確化した上で、体育館等一般室での測定値が残響室における値と安定的に近似すること、複雑な建築材料の測定法と測定結果、等を示した。さらに、3軸PUセンサの実用的校正法と音響インテンシティや音響エネルギ測定等への適用可能性を示すとともに、様々な室の音場を有限要素法で解析し、室の境界面の形状や吸音性状が残響時間等室の音響性能へ与える影響を明示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内外学会等で建築音環境に対する様々な苦情が報告されている。その解決を難しくする主たる原因は建築の複雑性にあり、とりわけ施工後の壁面の吸音特性が不明瞭なことがコンピュータ解析等科学的対策の障壁となっている。本研究ではアンサンブル平均概念の敷衍で複雑性を克服し、現場での吸音率とインピーダンス測定を可能とした。測定値を波動音響シミュレーションへ入力すれば複雑な室空間の詳細な音場解析が実現される。また、音響学に革新をもたらしつつある3軸PUセンサに関し、実用的校正法とともに音響エネルギ等測定への応用例を示しており、学術的・社会的に有意義である。
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