研究課題/領域番号 |
19H02325
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
吉田 友彦 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40283494)
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研究分担者 |
式 王美子 立命館大学, 政策科学部, 准教授 (10512725)
松行 美帆子 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (90398909)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | インドネシア / ジャカルタ / 郊外 / 住宅地 / 交通 |
研究開始時の研究の概要 |
インドネシア・ジャカルタ大都市圏では、1990年代から急速な都市域の拡大を見たが、2007年以降は新たな空間計画法の下で抑制的な都市拡張や農地の保全が強調されつつあり、いわば「過剰開発過程」から規制重視の「開発抑制過程」に移行しつつある。そこで本研究課題では、ジャカルタ外縁の郊外地域(いわばBODETABEK地域)における①市街化拡大過程の分析、②通勤・生活・余暇行動からみる交通サービス不足等に対する補完過程・内部化過程の探索、および③それを効果的に活用する空間計画制度のあり方を明らかにすることを目的とすることで、この問いに答えを得ようとするものである。
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研究成果の概要 |
インドネシア・ジャカルタ大都市圏のボデタベック(BODETABEK)地域の5つの郊外の行政区域ごとの年齢階層の母集団比率に基づいて層化抽出により通勤行動者の標本収集を行った上で、日常的な通勤における交通手段の選択判断をする際の通勤者の選好に影響を与える要因を解明することを目的として分析を行った。通勤者全体としては自家用二輪車が約6割かつ通勤時間60分を超える者が約半数を占めており、厳しい通勤事情が見受けられた。また、公共交通を選択する者は、年齢が若く、教育レベルが高く月収が高い、快適さを重視する者であることがわかった。乗り換えの少ない者や、より長い通勤距離の者が公共交通を選択していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後の整備の対象となっている郊外のスラム地区での生活状況を分析したところ、持ち家で住民同志の交流がある地区では移転意向が顕著に低くなることから、整備事業では居住者の関連属性をよく考慮して事業を施行する必要がある。また、通勤において快適さを重視する者と乗り換え回数の少ない者を想定としつつ、特にブカシやデポックなどで通勤者を支援する施策が有効であることを論じた。さらに、ジャカルタ大都市圏内のオンラインバイクタクシー運転手に聴取したところ、コロナ禍において月収が9分の1から7分の1程度にまで落ち込むなど顕著な収入減少があることから、転職や家計の強靭性確保に向けた支援が必要であることを論じた。
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