研究課題/領域番号 |
19H02336
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
永田 晴紀 北海道大学, 工学研究院, 教授 (40281787)
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研究分担者 |
脇田 督司 北海道大学, 工学研究院, 助教 (80451441)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ハイブリッドロケット / ノズル浸食 / 地上燃焼実験 / 再現法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、提案者らが過去の研究で開発に成功した、ハイブリッドロケットのノズルスロート面積と燃料流量の各時間履歴を同時に取得する手法であるNozzle Throat Reconstruction Technique(以下、NTRT)を用いて、ノズル浸食(ノズルスロートが浸食により拡大し、ノズル膨張比が下がる現象)の物理/化学機構を解明し、浸食速度予測手法を構築することを目指すものである。
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研究成果の概要 |
ハイブリッドロケットでは燃焼中にノズルスロート面積と燃料流量の履歴を取得することが共に困難なため、ノズル浸食の研究が進んでいなかった。本研究では、提案者らが開発に成功した、ノズルスロート面積と燃料流量の各時間履歴を同時に取得する手法を用いて、以下の成果を得た。 酸化剤に酸素および亜酸化窒素を用いてノズル浸食履歴を取得し、燃焼ガスに含まれる酸化成分濃度で浸食速度を統一的に整理した。ローマ大学のD. Bianchiらの数値計算グループとの連携研究により、ノズル浸食の物理/化学機構を解明し、燃焼室圧力およびOF比の関数として浸食速度を予測手法を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
燃焼中のノズル浸食は、ロケットのスケールが小さくなるほど、また燃焼時間が長くなるほど、課題が深刻化する。その典型例は、相乗りで打上げられる小型宇宙機用キックモータにハイブリッドロケットを適用した場合である。必要な燃焼時間は要求される速度増分と加速度の制限で決まり、スケールには依存しない。1分を超える燃焼時間で数mmのノズル浸食は、初期スロート径が数mmしかないスケールのロケットに強く影響し、最適なノズルを設計するためにはノズル浸食履歴の予測が不可欠である。本研究で得られた成果は、本研究グループによる小型ハイブリッドキックモータの開発と事業化に繋がりつつある。
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