研究課題/領域番号 |
19H02337
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
横田 茂 筑波大学, システム情報系, 准教授 (30545778)
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研究分担者 |
嶋村 耕平 筑波大学, システム情報系, 助教 (90736183)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 宇宙推進 / 電気推進 / ホローカソード / 電子源 / カップリング / ホールスラスタ / 作動モード / カップリング試験 |
研究開始時の研究の概要 |
現在,宇宙大量物資輸送用として,燃費が良い電気推進機の大出力化が進められている.その放電に使用される電子源の大電流化も必要であり,研究代表者らは国内初100Aの電子源を開発し,その作動安定化指針も明らかにしてきた.一方,電子源と推進機とのカップリング試験では,電子源単体試験でみられた安定な作動を維持できず,安定・不安定な作動モードが頻繁に遷移し,系全体としての作動が不安定になることがわかった.そこで本研究の目的は,電子源と推進機のカップリング時の不安定放電の原因を追求し,この回避策を見出すことである.
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研究成果の概要 |
宇宙用電気推進機の電子源は,単体試験では安定作動する条件でも,推進機とのカップリング試験では安定状態が維持できない場合があることが問題であった.そこで,まずカップリング試験時の放電状態を観測し,この不安定現象が,単体試験で見られる複数の作動モードが交互にあらわれている状態であることを明らかにした.その上で,電子源内部のプラズマ状態の実験的な観測と理論的な考察から,モード変化が推進機-電子源間のプラズマの状態,すなわち,電子源の外部環境が電子源内部のプラズマに影響を与え,引き起こしていることを明らかにした.作動安定化には,電子源内部における十分な拡散による輸送が必要である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,宇宙開発は大量物資輸送時代を迎えつつある.従って,輸送コスト削減が重要課題であり,高い比推力(燃費の指標)を有する電気推進機(プラズマ排気型エンジン)の搭載が不可欠である.この宇宙での大量の物資輸送に使うべく,この電気推進機の大電力化が一つのトレンドとなっている.本研究対象の電子源は,その大電力電気推進機に必要なものであり,本研究成果は,推進機と電子源の噛み合わせの際の放電安定化の指針を示すものであり,将来の宇宙における物資輸送へ貢献するものであると言える.
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