研究課題/領域番号 |
19H02339
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏二郎 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (10226508)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | 航空宇宙工学 / 数値流体力学 / ペネトレータ / 衝突 / 粉体流 / レゴリス / 圧縮性流体 / 月惑星探査 |
研究開始時の研究の概要 |
ペネトレータは高速で地表に衝突貫入し、地下の内部構造を知る槍型プローブであり、月・惑星・小天体や、地球上の到達困難な危険地帯の探査において活躍が期待される。本研究では、地中を進むペネトレータ周りの砂の流れを、一旦圧縮されると元に戻らない流体としてモデル化し、シミュレーションする手法を開発する。実験との比較で結果の妥当性を実証し、数値ペネトレータ学として月惑星探査工学や地球惑星科学の分野に提供する。
|
研究成果の概要 |
ペネトレータは高速で地表の土砂に衝突貫入し、地下の内部構造を知るプローブである。本研究では、ペネトレータ周りの砂の挙動を、非可逆的な圧縮過程と弾性的な除荷-再圧縮過程を組み合わせた状態方程式によりマクロに表現するモデルを開発した。ガラスビーズや硅砂、その混合など砂状物質に対し準静的圧縮試験を行い、本モデルが一般的に適用できることを確認した。流体力学と組み合わせた際の数学的性質を明らかにした上で、砂の流れをシミュレーションする計算手法を開発し、ペネトレータや地表面サンプラーの解析に適用した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した「圧縮するが膨張しない流体モデル」により、圧縮された高密度領域が流動停止後も足跡として維持されるという砂状粉体の非可逆的性質を表現可能としたことは、圧縮性流体力学の可能性を広げた点で意義がある。また、ペネトレータ周りの砂の流動をシミュレーションすることが可能となり、従来、実験に頼っていた衝突プローブ開発を促進する点で宇宙工学上の意義がある。社会的には、ペネトレータを火山など危険地帯の探査に適用するだけでなく、山の崩壊など高速な爆発的現象の理解に本研究で開発した数値解析法を適用することで、生活の安全向上に貢献できると思われる。
|