研究課題/領域番号 |
19H02355
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
久保 信明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80343169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | GNSS / 欺瞞信号 / 干渉 / マルチパス / 右旋円偏波 / 左旋円偏波 / GNSSコンパス / ジャミング / スプーフィング / 偏波特性 / 慣性航法 / ソフトウエアGNSS受信機 / ソフトウェアGNSS受信機 / ソフトウエア受信機 / 自律航行 / 測位衛星 / 右旋アンテナ / 左旋アンテナ / 電波伝搬 / 信号認証 / 衛星測位 / 船舶 / 空間的受信特性 |
研究開始時の研究の概要 |
GPSを代表とする衛星測位による位置決定技術は、自律航行のインフラとして利用するには、信頼性の高い位置情報が重要である。課題の1つに、受信信号が非常に微弱で、干渉に弱くかつ欺瞞信号に弱い点がある。これらを解決するために、測位衛星からの真の信号と妨害者からの偽の信号において、異なる偏波特性(右旋と左旋)を利用した、新しい信号認証技術を実証する。真の信号は、到来方向が異なるため、受信アンテナの周囲環境によって偏波特性も異なる。一方、偽の信号の偏波特性は送信機が1つの場合ほぼ同じとなる。この新しい信号認証技術により、自律航行や自動運転での位置情報の利用がよりロバストになることが期待される。
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研究成果の概要 |
衛星測位の空間的受信特性、具体的には右旋円偏波と左旋円偏波の特徴を生かした、スプーフィング信号の判別方法について、実際の船舶移動中を含めた実験で提案手法の有効性を確認することができた。屋外での実験は微弱電波の範囲内に限られるため、限定的な確認となったが、95%以上の確率で偽信号を検知できた。また、GNSSコンパスを利用した方法も有効であることを確認した。今後は、高度なシミュレータの利用とともに、微弱電波に限定しない方法での屋外での実験実施が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、衛星測位の偽信号の検知に、一般的な人工衛星の送信信号である右旋円偏波と左旋円偏波の特性を利用することができた点である。衛星測位は全て右旋円偏波を利用しているため、実環境では必ず右旋円偏波と反射による発生する左旋円偏波の受信がそれぞれの衛星電波の到達タイミングで発生する。一方、偽信号は1つのアンテナから送信されることがほとんどであり、右旋、左旋ともに画一的な受信信号となり判別が容易であった。また、この偽信号の対策は、衛星測位分野では今後の高信頼・高安全のアプリケーションにとって必須であり、社会的意義もある課題であったと考える。
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