研究課題/領域番号 |
19H02357
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
神原 信志 岐阜大学, 大学院工学研究科, 教授 (80362177)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 真空紫外線 / 脱硝 / 一酸化窒素 / オゾン / 硝酸 / エキシマランプ / 無触媒脱硝 / 光反応 / 窒素酸化物 / 素反応シミュレーション / 硝酸製造 / 光反応メカニズム / 光子 / 反応メカニズム / 無触媒 / 舶用エンジン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,反応場の光子エネルギー分布を独自の手法で定量化・モデル化し,光脱硝反応メカニズムを完全に解明する。それをもとに,世界初となる3次元熱流体光反応シミュレータを構築する。開発したシミュレータを用いて,光源の配置や反応器容積・形状,排ガス流量をパラメータとして,光脱硝装置の最適設計を行う。小型の最適光脱硝装置を製作し,実際のディーゼルエンジン排ガスを用いて実用性を検証するレベルまで取り組む。
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研究成果の概要 |
常温・無触媒・脱硝剤なしで,波長172 nmの真空紫外光(VUV)を一酸化窒素(NO)に照射し,NOを水溶性物質に転換する装置の開発を行った。実験室規模の光脱硝実験では,素反応メカニズムを解明した。また,ごみ焼却炉の実排ガスを用いて,大流量光脱硝実験を行った。スケールアップ装置の脱硝率は,ラボスケール装置よりも低い値を示した。これは,実排ガス中の高い水分濃度(30%程度)により,VUV照射によるオゾン生成が妨げられることでNOの酸化反応およびHNO3転換反応が進行しにくくなったためである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紫外線(254 nm)による脱硝法の研究例はいくつかあるが,光子エネルギーが小さいため脱硝率が低く,実用に至らないことがわかっている。本研究は,光子エネルギーが高い172 nm紫外線を用いたところに独自性がある。また,低温・無触媒・脱硝剤なしの流通系反応場でNOをN2に90%以上転換できた実例はこれまでにないことから,創造性ある研究と言える。学術的観点では,本提案は気相光反応工学という新規な学術分野を開拓するものであり,学術的独自性・創造性が認められることから,推進すべき重要な研究課題であると考える。
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