研究課題/領域番号 |
19H02388
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
岡崎 慎司 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (50293171)
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研究分担者 |
水谷 忠均 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究領域主幹 (00401232)
丸 祐介 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (20524101)
西島 喜明 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60581452)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光ファイバ水素センサ / エバネッセント波吸収型 / ファイバグレーティング型 / 白金担持酸化タングステン / 白金担持シリカ / エバネッセント吸収型 |
研究開始時の研究の概要 |
安全な水素社会を確立するため、水素インフラの高度な維持管理技術の一つとして水素センシングが極めて重要である。本研究では、既存の半導体式ガスセンサに代表されるスポット型センサでは実現することが困難な空間的に広い範囲を容易かつ低コストでモニタリング可能な高信頼性水素漏洩監視システムを、光ファイバケーブル自体を水素感応膜で修飾したライン型光ファイバ水素センサデバイスにより実現する。さらに、宇宙ロケット用液体水素燃料タンク・配管システムの漏洩検知という極めて高い性能が求められるフィールドに適用し、実適用性に関する先導的な知見を得る。
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研究成果の概要 |
光ファイバケーブル自体を水素感応膜で修飾したライン型光ファイバ水素センサデバイスの開発を行った。まず、白金触媒担持酸化タングステン膜の水素曝露時の光学的応答特性を明確化するともにこれを固定化してエバネッセント波吸収型センサデバイスを実現するための作製技術の最適化を行った。一方、グレーティング型センサデバイスを実現するために白金担持シリカの水素曝露時の熱的応答特性を明確化するとともに、これを固定化した多点センサデバイスの開発に成功した。さらに、宇宙ロケットエンジンの燃焼試験時の水素漏洩検知にフィールド適用し、環境温度の急激な変動にも影響をうけず、漏洩した水素を捉えられることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素は次世代エネルギーキャリアとして注目を集めているが、爆発危険性を有するため、信頼性の高い漏洩検知技術が必要不可欠ある。本研究では、光ファイバケーブル自体を水素感応膜で修飾した分布型光ファイバ水素センサデバイスを提案し、水素感応物質である白金触媒担持酸化タングステン及びシリカ膜の水素応答特性の明確化、作製技術の最適化、及び光ファイバへの固定化技術の確立に資する多くの知見を得た。空間的に広い範囲を容易にモニタリング可能で、かつ高信頼性と低コストを両立した新しい広域水素漏洩監視システムの技術的基盤の確立と安全な水素社会の構築に大いに貢献できるものと期待される。
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