研究課題/領域番号 |
19H02427
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2021) 東京工業大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松崎 功佑 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (40571500)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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キーワード | 窒化物 / ドーピング / トランジスタ / 窒化物半導体 / 両極性半導体 / 太陽電池材料 / アンバイポーラトランジスタ / 太陽電池 |
研究開始時の研究の概要 |
薄膜太陽電池は多結晶Siに匹敵する高い変換効率を安価に製造できる反面、その性能は希少・有毒金属に依存するため新しい光吸収層の材料探索が急務となっている。1. ありふれた構成元素、2. 高正孔・電子移動度、3. 安価・大面積に適した製造工程の観点から、p・n極性制御可能な銅窒化物半導体を光吸収層代替材料として提案し、高変換効率の銅窒化物太陽電池の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
アンモニアによる後熱処理を用いて、太陽電池や薄膜トランジスタの高性能化に必要なギャップ内準位を低減できる高品質結晶作製法を考案する。これにより高品質な銅窒化物結晶を用いた半導体デバイスの動作実証を行い、太陽電池の作製に必要な基盤技術の習得を目指した。Cu薄膜の直接窒化法により得られる窒化銅薄膜は、残留電子濃度の観点から十分にキャリア濃度の抑制できること、またCu3N多結晶チャネルTFTはpチャネルとnチャネルが共存するアンバイポーラ型動作が確認され、また酸化物半導体を用いたCMOSインバーター特性と同等の性能が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酸化物や窒化物に代表されるイオン性半導体は、アモルファスの形態でも高電子移動度を示し、様々なディスプレイの駆動用薄膜トランジスタ(TFT)として実用化されている。しかし、これらの素子はnチャネルTFTで構成され、良好なpチャネル特性を示すTFTがないため、CMOSへの応用は十分に進んでいない。本研究の成果では、銅と窒素の単純組成のみで容易に高性能な酸化物半導体と同等のデバイス特性が得られることから、酸化物だけでなく窒化物を用いた素子開発の可能性が示された。また窒化銅薄膜の半導体デバイスとしての性能が実証されたことから今後は薄膜太陽電池への応用が期待される。
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