研究課題/領域番号 |
19H02431
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
柿本 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40335089)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
|
キーワード | 環境材料 / セラミックス / 電子・電気材料 / 無鉛圧電体 |
研究開始時の研究の概要 |
圧電セラミックスの機能は、電気分極の向きが異なる領域(ドメイン)を隔てるドメイン壁の移動や回転といった運動と密接に関係するが、その動きは欠陥や不純物によって容易にピン止めされる。 そこで、斜方晶由来のCharged(荷電)60°ドメイン壁をもつニオブ系無鉛圧電セラミックスを対象にして、先端機器分析の相補的な組み合わせによる状態解析を行い、その評価解析結果を通じて、圧電体の疲労現象と酸素欠陥との関わりについて調べ、高負荷耐性の向上に結びつける新たな方策を探求する研究を実施する。
|
研究成果の概要 |
I-V系ペロブスカイト酸化物のニオブ系無鉛圧電セラミックスを対象とし、先端機器分析の相補的な組み合わせによる状態解析を行い、圧電体の高負荷耐性と酸素欠陥との関わりについて調べた。アクセプター元素添加/化学両論比制御、などの方策によって酸素欠陥量が異なると予想される各種変性モデル試験片を合成し、複数の負荷条件(熱/電/力)が共存した環境下に晒す疲労試験を実施した。「圧電応答顕微鏡観察」「熱刺激電流測定」「インピーダンス分光分析」等を通じて、ドメイン壁や粒界近傍におけるアルカリイオンの動きや酸素欠陥分布を評価した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
圧電セラミックス中にはプロセス依存で様々に酸素欠陥が導入されるが、本研究成果は酸素欠陥(欠陥双極子)の適正な導入の方法論に結びつける材料設計指針を得るなど重要な知見を得た。その方法論に基づく、熱/電/力が複数重なった高負荷環境下であっても疲労しにくい無鉛圧電セラミックスの開発など、次世代の小型高性能な機構部品の需要拡大にも対応可能な安心安全な無鉛素材の圧電材料開発など工業的成果への展開も期待できる。
|