研究課題/領域番号 |
19H02442
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
薮塚 武史 京都大学, エネルギー科学研究科, 講師 (20574015)
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研究分担者 |
高井 茂臣 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (10260655)
藤林 俊介 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (30362502)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトン / アパタイト核 / 生体活性 / アパタイト形成能 / 骨結合能 / 炭素繊維強化PEEK / 動物実験 / 表面改質 / 骨結合性 |
研究開始時の研究の概要 |
人工椎間板として実用化されているポリエーテルエーテルケトンに炭素繊維を充填した炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトンは、「金属に匹敵する高機械的強度」、「皮質骨に類似の低弾性率」、「金属アレルギーの回避」の3点全てを兼ね備えた、従来の金属製人工骨に代わる新世代の人工骨材料として位置づけられる。しかし、炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトンは骨と自発的に結合する性質を持たない。本研究では、炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトンの力学的特性とアパタイト核の高い生体活性を組み合わせることで、早期に骨と結合する高い生体機能、理想的な力学的性質、生体安全性の全てを併せ持つ骨修復材料の創製を目的とする。
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研究成果の概要 |
炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)に高い骨結合能を付与することができれば、金属に匹敵する機械的強度、ストレスシールディングの低減、金属アレルギーの回避、良好な骨結合能のすべてを併せ持つ、いまだ実現されていない物性の材料の開発につながり、整形外科および歯科領域における大きなブレークスルーとなる可能性を秘めている。本研究では、炭素繊維強化PEEK表面にリン酸カルシウム微粒子「アパタイト核」を析出させることで、生体不活性な炭素繊維強化PEEKへのアパタイト形成能付与を行った。さらに、アパタイト核処理による炭素繊維強化PEEKの生体活性についてin vivoの観点から検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工股関節や人工歯根等の高強度を必要とする人工骨として、チタン合金、Co-Cr合金、ステンレス鋼等の金属材料が数多く臨床応用されてきた。しかし、金属は弾性率が骨よりもはるかに大きいため、骨欠損部に埋入すると材料への応力集中により周囲の骨吸収を引き起こす懸念がある。高強度と低弾性率、さらに良好な骨結合性をも兼ね備えた、従来にない魅力的な物性を有する人工骨の開発が切望されていたが、実現に至っていなかった。卓越した物性を有する炭素繊維強化ポリエーテルエーテルケトンに高い骨結合能を付与することに成功した本研究成果は、整形外科および歯科領域における大きなブレークスルーとなる可能性を秘めている。
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