研究課題/領域番号 |
19H02466
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 立命館大学 (2021) 静岡理工科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
藤原 弘 立命館大学, 理工学部, 教授 (80320117)
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研究分担者 |
感本 広文 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (20273328)
川畑 美絵 (太田美絵) 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (30710587)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 粉末冶金 / 微細組織制御 / メカニカルミリング / 放電プラズマ焼結 / 調和組織制御 / ハイエントロピー合金 / 調和組織 / 衝撃特性 |
研究開始時の研究の概要 |
ハイエントロピー合金(High Entropy Alloy: HEA)は、5種類以上の元素から構成されるほぼ等原子量の組成を有する合金であり、単純な結晶構造を有する単相固溶体で形成される。このようなHEAは、構成原子間の非線形相互作用により、低温で高強度・高靱性などの従来合金には見られない優れた力学的特性を発現する。一方で、調和組織制御は、結晶粒径勾配を利用した独特な網目状組織制御法であり、高強度と高靱性という相反する力学的特性を同時に付与できる。本研究では、HEAに調和組織制御を適用し、HEAの持つ優れた力学特性を極限まで引き出すための最適な組織制御と、その力学特性発現メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
種々のハイエントロピー合金(HEA)に対して,メカニカルミリング(MM)および放電プラズマ焼結(SPS)により,調和組織制御を施し,その微細組織と力学特性について詳細に検討を行った.HEA粉末のMMにより,粉末表層部(Shell)と中心部(Core)とで異なる組織を形成するShell/Core粉末を作製し,この粉末をSPS焼結することで,微細結晶粒領域(Shell)がネットワーク状に粗大結晶粒領域(Core)を取り囲んだ調和組織材料を作製することができる.調和組織HEA材料は,均一結晶粒材料と比較して,優れた強度・延性バランスを示すことが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイエントロピー合金は,その概念が発表されてからまだ間もなく,まだ不明点も多いが,多くの研究者による様々な研究が行われており,今後の発展に期待できる新材料である.本研究は,世界的に注目されているハイエントロピー合金の研究と調和組織制御の研究のそれぞれの融合的な位置にある研究であり、優れた研究を組み合わせて、さらに優れた材料開発研究につなげるものである。このようにハイエントロピー合金に調和組織制御を加えることにより、従来のハイエントロピー合金よりもさらに高強度・高靱性を示すことが可能であり、調和組織制御はハイエントロピー合金のもつ力学特性を極限まで引き出すことに大きく貢献できる.
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