研究課題/領域番号 |
19H02474
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
西山 宏昭 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (80403153)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 超短パルスレーザー / ナノ材料 / 光熱変換 / レーザー描画 / ナノ粒子 / 集積 / アセンブリ― / フェムト秒レーザー / アセンブリー / 多光子反応 / マイクロバブル |
研究開始時の研究の概要 |
超短パルスレーザーを用いた溶液中での特異な微粒子集積固化現象についてその機構解明と制御指針の獲得に取り組む.同現象は,従来のレーザー加工では適用が困難な非感光性材料について,レーザー直接描画でマイクロパターンを形成することを可能とし,極めて広い被加工材料選択性と高い応用性を持つ.このレーザーによる微粒子集積固化機構に深く関わると推定されるマイクロバブルの役割を明確化し,新しいレーザー加工プロセスの原理を構築する.
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研究成果の概要 |
従来マイクロ配線は,リソグラフィやエッチングなどの廃液の多い工程を経て作製するか,インクジェットで廃液は少ないが微細ではない配線を作るかが多い.これに対して,我々は,光照射だけで多様な機能性材料についてマイクロ配線を形成する手法を開発している.この手法はレーザー集光部で起こる特異現象の発見に端を発しており,本研究ではこの手法の高度化を目指し,なぜそのような現象が起こるのかについて調べた.高速度カメラでの集光部の詳細な観察と伝熱解析は我々の提案機構の妥当性を指示していた.集光部では大きな時間差を有する2つの現象が進行しており,それに基づきプロセスを大幅に高速化する新手法へと展開した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義として,従来のレーザー直接描画手法の原理的課題ともされてきた適用材料の制限を克服し得る特異現象について,集光部で起こる光化学反応とそれを起点として誘起される流体現象の関係を明らかにした.いずれか一方だけの現象はこれまでも多く報告されており,ある意味で事前に現象を予測することも可能だが,この複合現象は当初,機構の推定が二転三転して解明には時間を要した.ただ,この機構解明を通して,廃液がほぼなく光照射だけで,多様な機能性材料についてマイクロ配線を高速で描く手法を開発することができ,これは脱炭素や効率的なエネルギー利用に役立つといった社会的意義に繋がったと考える.
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