研究課題/領域番号 |
19H02483
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
本塚 智 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30585089)
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研究分担者 |
佐藤 尚 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50402649)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 再結晶 / 集合組織 / メカノケミカル / 塑性変形 / 界面 / 層状化合物 / その場観察 / 界面エネルギ |
研究開始時の研究の概要 |
金属中の原子配列の制御法として、微細析出物や焼鈍雰囲気による再結晶過程の制御手法がこれまで研究されてきた。しかしながら、鉄粒子表面に付着した層状化合物によっても、一次再結晶過程を制御できることが見出された。この一次再結晶過程に対する層状化合物の作用は、層状化合物と鉄粒子表面の接触界面のエネルギーに基づくものと考えられる。本研究では、本エネルギーの存在の証明に挑み、ひずみ・粒界・表面エネルギーに続く第四の結晶成長の駆動力源を見出す。
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研究成果の概要 |
金属の再結晶の駆動力はひずみ、粒界、表面エネルギーの三つがあると考えられている。本研究では、第四の駆動力として、金属表面に付着した物質と金属表面が形成する界面におけるエネルギーが存在しうるかを検証した。鉱物油中および黒鉛や窒化ホウ素などの層状化合物とともに偏平鉄粒子を粉砕した。次に熱処理を施し、その粒子表面を観察した。その結果、層状化合物とともに粉砕された鉄粒子表面の熱溝が浅くなることが明らかとなった。このことは、接触界面エネルギーが存在し、このエネルギーが表面エネルギーと粒界エネルギーの均衡を変化させて熱溝の深さを変えたことを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属の再結晶の駆動力はひずみ、粒界、表面エネルギーの三つがあると考えられてきた。このエネルギーを利用しながら熱処理することで、モーターなどに用いられる電磁鋼板の電磁気特性が改善され、省エネ化を実現できる。今回、四番目の界面エネルギーの存在が明らかとなったことで、金属表面の付着物によって再結晶の駆動力を制御し、より高度な再結晶組織制御ができる可能性がある。
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