研究課題/領域番号 |
19H02485
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
佐藤 英一 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 教授 (40178710)
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研究分担者 |
竹内 伸介 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (20353419)
戸部 裕史 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (40743886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 超弾性 / 形状記憶 / チタン合金 / 展開構造 / 薄板構造 / ロケットモータ / ノズル |
研究開始時の研究の概要 |
構造部材そのものにヒンジ・アクチュエータ機能を組み込んだスマート構造として、超弾性薄板一体型展開構造という新しい概念を提唱し、そのフィージビリティを示すために、材料学的には超塑性成形を利用して集合組織を弱化させ、等方的で弾性回復ひずみの大きな超弾性特性を発現させる加工熱処理法を開発し、機構学的には超弾性展開ノズルを試作して弾性展開構造を実現することを目的とする。その結果として、Ti合金の形状記憶・超弾性材料としての新しい用途の開拓に繋げることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、超塑性Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金に超弾性化熱処理を施し、展開ノズルモデルを試作し、薄板超弾性折り畳み展開構造のコンセプトを実証することを目的としたものである。SP-700合金に対し、溶接部含め超弾性を付与する最適な熱処理条件として、溶接組織の初期化に必要な溶体化,変態温度を調整し超弾性を発現するのに必要な焼鈍の2段階熱処理を検討し、得られる超弾性特性の改善を図った。イプシロンロケット第4段モータをターゲットに、展開ノズルの実物大モデルを試作し、開発した多段階熱処理を施した後に、折り畳み・展開試験により超弾性展開ノズルの実現性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Ni-Ti合金等の一般的な形状記憶・超弾性材料が主に線材であるのに対し,本研究で扱うTi-4.5Al-3V-2Fe-2Mo合金(SP-700)は大型板材が製造されている。従って、形状記憶・超弾性材料を小さなアクチュエータとして構造に組み込む使い方だけでなく、構造とアクテュエータが一体化した機能性部材とする使い方が開け、形状記憶・超弾性の工学的応用の幅を拡げることができた。一方、宇宙工学においては、ロケットに限らず深宇宙探査機なども含めた推進系の性能改善の道が示された。
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