研究課題/領域番号 |
19H02492
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
猪股 宏 東北大学, 工学研究科, 教授 (10168479)
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研究分担者 |
佐藤 善之 東北工業大学, 工学部, 教授 (50243598)
大田 昌樹 東北大学, 環境科学研究科, 准教授 (50455804)
渡邉 賢 東北大学, 工学研究科, 教授 (40312607)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 超臨界流体 / 天然物分離 / 水熱処理 / 向流接触 / 相分離 / CO2 / ペースト化 / 精留シミュレーション / 気液平衡比 / 水熱ペースト装置 / 連続向流接触精留 / 超臨界抽出分離 / 分離シミュレーション / 天然物 / 連続精留 / 紫蘇 / 水熱ペースト化 / 超臨界抽出 / ファイトケミカル / 抽出シミュレーション / 連続抽出操作 |
研究開始時の研究の概要 |
超臨界・亜臨界CO2抽出・分離は,食品分野において安全・安心が標榜されることを背景に,食品製造工程での検討例がかなり多いが,実用化は限定的である。その要因として食材が高含水率の固体であること,超臨界CO2と水の親和性が非常に小さいことから工程が煩雑で回分操作になることが指摘されている.本研究は、この課題克服にむけ,食材を乾燥させずに逆に含有水分を活用してペースト化して擬似液相として扱い,気液向流接触による連続抽出により操作性と生産性を向上させ,その際の濃縮効率については抽出塔での精留効果を塔内での気液相への溶質分配を制御することで高いレベルを保持しようシステムの提案をするものである.
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研究成果の概要 |
独自開発した天然物の前処理装置により、~150℃、8000RPMでの処理条件を適切に選定することで対象サンプルである「紫蘇」の葉・茎に対する加水比と処理温度、せん断速度の調整によりペースト化可能であることが実証できた。また、このペースト(加水比1:1)を原料として、本研究で製作した向流接触超臨界精留塔により、上記ペーストの30wt%までの高濃度溶液まで安定操作が可能であり、相分離組成も安定して測定できるとこと、溶媒系の相分離条件と溶質成分の精留効果との比較から精留棟内ではほぼ平衡分離に近い状態で精留が行われていることが実証された。さらに、気液平衡比を用いたシミュレーション法も提案できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安全安心な抽出分離法として超臨界CO2抽出が浸透してきているが、乾燥→固体試料充填→回分抽出という手順が一般的であり、結果として生産コストが増大することで高付加価値成分以外は実用的でないのが現状である。これに対して、本研究は、回分から連続操作,固体から擬似液体への転換を適用、食材中の水分を利用してペースト化前処理し、超臨界CO2との連続向流接触により抽出塔内で気液相分離状態での成分間の分配比により精留効果を発現させ、目的成分を濃縮分画する新しい超臨界CO2高度分離システムを開発したもので、今後の超臨界抽出技術の食品分野さらには食品ロスから環境分野への拡大が期待できる。
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