研究課題/領域番号 |
19H02505
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安田 啓司 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (80293645)
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研究分担者 |
金 継業 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (40252118)
小島 義弘 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (80345933)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 超音波 / ウルトラファインバブル / 反応工学 / 金属ナノ粒子 / センサー / 光触媒 / 水分析 / 触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
金属ナノ粒子は合成時に使用される安定剤が粒子表面に吸着し、触媒、光学、電気性能を低下させている。本研究では、安定剤、還元剤を使用しないウルトラファインバブル(UFB)超音波合成法を開発する。原理は、水溶液中の金属イオンを超音波により生成した還元種で還元して金属ナノ粒子の核を生成し、UFB添加により、粒子成長速度の制御し、加えて、粒子の分散安定性を向上させるものである。本研究では、UFB超音波法による超高純度な金属ナノ粒子の合成法と粒子径の制御法を確立し、反応メカニズムを解明することを目的とする。さらに、水中の重金属、水素、農薬の簡易かつ高感度な水分析センサや触媒としての実用化を目指す。
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研究成果の概要 |
表面保護剤の無い高純度な金属ナノ粒子を超音波法により合成した。さらに、合成時に直径が1μm以下の超微細気泡であるウルトラファインバブル(UFB)の添加濃度を変えることによって金ナノ粒子径の制御が可能となった。また、合成後の金やパラジウムナノ粒子コロイドにUFBを添加することによりナノ粒子の沈殿が抑制された。 超音波法により合成した金ナノ粒子を用いてタンパク固定化電気化学センサーを作製し、水中の活性酸素種を検出できた。 光触媒性能を持つ酸化タングステン粒子の表面に超音波法を用いてパラジウムまたは白金を析出させた複合粒子を合成した。どちらの粒子も複合化により脱色反応の光触媒性能が向上した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
表面保護剤と還元剤を使用しなくてもウルトラファインバブル(UFB)と超音波を使用することにより、高純度な金ナノ粒子を粒子径を制御して合成することが可能となった。また、本研究で使用したUFBは空気の微細気泡なので環境負荷の低い沈殿防止剤としても利用できる。 金ナノ粒子を用いたタンパク固定化電気化学センサーは、電極と直接電子移動が可能であることから、第三世代バイオセンサーとして医療分野への展開が期待できる。 パラジウムまたは白金と酸化タングステンとの複合粒子は優れた脱色性能を持つことから排水処理での利用が期待できる。
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