研究課題/領域番号 |
19H02506
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 浩行 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40263115)
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研究分担者 |
牧 泰輔 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10293987)
向井 紳 北海道大学, 工学研究院, 教授 (70243045)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | Electrochemical reactor / Fenton reaction / Permeable electrode / Microhoneycomb electrode / Electrochemical reaction / Microhoneycomb / Solution potential |
研究開始時の研究の概要 |
電気化学反応の飛躍的な効率向上(電極体積あたりの反応速度大)を目指し,導体(炭素)内のマイクロ流路壁を電極表面として利用する透水型電極を提案する。電極の設計のためには,マイクロ流路内の液電位の把握と制御が必要不可欠であり,構造が規定された(均一な流路径を持つ)マイクロハニカム炭素を用いて,液電位分布を実測するとともに電解質のイオン伝導度,流量等が動的応答に及ぼす影響を明らかにする。以上の結果から,マイクロ流路内での物質移動と電極反応を組み合わせた総括反応モデルを構築することを第一の目的とする。さらに,得られたモデルと反応実験の結果から,高効率な透水型電極を設計・製作し,実験により検証を行う。
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研究成果の概要 |
ファイバーテンプレート法により、マイクロチャンネルを有する炭素電極を作製した。炭素化時の電極の収縮を抑制する方法として、収縮率の低い炭素を原料ゾルに混合する方法を開発した。作製した炭素電極のマイクロチャンネルは30~50μmであり、水を流した時の圧力損失が理論値に近く、マイクロチャンネルが電極内を貫通していることがわかった。開発した流通型の電気化学反応器でFe3+の還元反応を実施したところ、電極表面近傍へのイオンの拡散抵抗は小さいが、電極外部からのイオンの拡散が律速であることが示唆された。この事実は、マイクロチャンネル内の電極反応のモデル計算からも確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
効率的な電気化学反応器の開発としてマイクロ流路を有する透水型の炭素電極を作製し、液を流通させながらモデル反応で電気化学還元を進行させることに成功した。この形式の反応器はこれまでにない新しいものである。マイクロ流路内の反応について、種々の検討から物質移動を考慮した反応モデルを構築し、実験結果を表せることを示した。マイクロ流路内の電気化学反応というこれまでにない反応場のモデル化に成功しており、効率的な反応器開発に貢献できるものである。
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