研究課題/領域番号 |
19H02511
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
前田 和彦 東京工業大学, 理学院, 教授 (40549234)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 人工光合成 / カーボンニュートラル / 水素製造 / 色素増感 / 過渡吸収分光 / 光触媒 / 光増感剤 / ナノシート / ナノ材料 / 層状化合物 / ナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、水の酸化触媒機能をもった第一遷移金属酸化物ナノ粒子とワイドギャップの金属酸化物ナノシートを組み合わせて新たな可視光吸収を生み出し、それを水の完全分解反応に利用することを目指している。反応活性に大きく影響すると予想される遷移金属酸化物ナノ粒子とナノシートを化学組成と物性の点から最適化し、最終的には酸化還元サイトを空間的に分離した光触媒系を構築することで、水の完全分解を達成する。
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研究成果の概要 |
ニオブ酸ナノシートとルテニウム錯体からなる複合材料が、可視光照射下で水から水素を効率良く生成する光触媒として働くことを発見した。酸化タングステン系の酸素生成用光触媒と組み合わせることで、ヨウ素系レドックス剤の共存下、水を水素と酸素に完全分解することに成功した。本系の性能は、ルテニウム錯体の種類やアモルファスアルミナなどの修飾剤の有無、さらにはナノシートの合成法によって大きく変化した。分光測定により、励起状態のルテニウム錯体からナノシートへの電子注入効率を最大化しつつ、反応中に生成するルテニウム錯体の一電子酸化種への逆電子移動過程を抑制する光触媒設計が、高活性化に不可欠であることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、色素増感型光触媒では、色素分子の耐久性や担体酸化物の制約があることから、水の水素と酸素への完全分解が可能な高性能の光触媒を創出することは困難と考えられてきた。今回の一連の研究成果により、精密設計されたナノ材料を色素増感型光触媒の部材として活用することで、太陽光エネルギーを化学エネルギーへ変換する革新的な機能材料を創出できる可能性が見えてきた。今後、可視光吸収を担う色素の分子設計や類似ナノシート材料を検討することで、色素増感型光触媒のさらなる性能向上が見込まれる。結果として本研究成果が、太陽光エネルギー変換を指向した色素増感型光触媒の開発を大きく促進すると期待される。
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