研究課題/領域番号 |
19H02516
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白石 康浩 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (70343259)
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研究分担者 |
平井 隆之 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (80208800)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 光触媒 / アンモニア / 半導体 / 空中窒素固定 / 水 / 太陽エネルギー変換 / 太陽光 / 窒素 |
研究開始時の研究の概要 |
グラファイト状窒化炭素(GCN)を基盤とする触媒設計により、可視光照射下、N2と水から高効率にアンモニアを合成するメタルフリー光触媒を開発する。三年間の研究により、(1) 高活性N2還元サイト(表面窒素欠陥部位)の構築、(2) 骨格内へのヘテロ元素の導入による水の高効率酸化、の二つの機能集積を通して課題達成に取り組む。N2と水からのアンモニア合成を新たな人工光合成反応として位置付けることを目的とし、天然植物の光合成における平均太陽エネルギー変換効率(0.1%)を超える効率でアンモニアを生成する高活性メタルフリー光触媒の開発に挑戦する。
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研究成果の概要 |
グラファイト状窒化炭素を基盤とする触媒設計により、可視光照射下、N2と水から高効率にNH3を合成するメタルフリー光触媒の開発に取り組んだ。三年間の研究により、(1)表面欠陥の導入による高活性N2還元サイトの構築、(2)ヘテロ元素の骨格内へのドープによる水の高効率酸化サイトの導入、の二つの機能集積を通して課題達成に取り組んだ。五酸化二リン(P2O5)をリン源とするH2流通下での焼成により、高濃度のリンおよび表面窒素欠陥を含有するメタルフリー光触媒を合成することが可能であることを見出し、本触媒が過去最高となる太陽エネルギー変換効率(0.16%)でNH3を合成できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したNH3合成光触媒は、太陽光を利用して入手容易な原料から水素キャリアをダイレクトに製造する、工業体系を革新する新技術となるほか、新たな人工光合成技術となる可能性がある。それゆえ本研究で得られた成果は、新たなエネルギー製造技術の開発を先導する重要な研究と位置付けることができる。本研究で行った、CNへの窒素欠陥の導入、およびヘテロ元素のドープにより高効率NH3合成を実現した成果は、有機半導体光触媒の開発と高活性化に向けた新たな方法論を導くほか、メタルフリー光触媒による人工光合成研究を牽引する成果と考えられる。
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